医療・医薬・福祉

モデルナとIMMATICS社、革新的ながん治療薬の開発を目指した複数プラットフォームでの戦略的提携を発表

Moderna, Inc.
この資料は、モデルナ(マサチューセッツ州ケンブリッジ)が2023年9月11日(現地時間)に発表したものを日本語に翻訳したもので、報道関係者の皆さまに参考資料として提供するものです。資料の内容および解釈については、英語が優先されます。英語版は、https://www.modernatx.comをご参照下さい。


先進技術を組み合わせ、mRNAを活用して、体内でTCER(R)分子を発現させる革新的な治療法を開発する提携

標的発見プラットフォームとモデルナのmRNA技術を活用し、新たながんワクチンを開発

提携ではImmatics社が開発中のIMA203 PRAME TCR-Tとモデルナが開発中のPRAME mRNAがんワクチンとの併用療法も評価

Immatics社は、1億2000万ドルの契約一時金と研究資金を受け取り、ロイヤルティとマイルストーンに応じた支払いを受ける権利を保有

【米国マサチューセッツ州ケンブリッジ 、2023 年 9 月 11日発】モデルナ(NASDAQ:MRNA)とT細胞誘導がん免疫療法の発見と開発に取り組むバイオ医薬品企業であるImmatics社(NASDAQ:IMTX)は、アンメットニーズの高いがん領域において革新的な治療法の開発を目指し、戦略的共同研究開発を開始することを発表しました。この広範な複数のプラットフォームでの共同研究は、両社の深い科学的専門知識と優れた運用能力の活用、Immatics社のTCRプラットフォームとモデルナの先進的なmRNA技術を組み合わせることで、二重特異性抗体、細胞療法、がんワクチンなど多岐にわたる治療モダリティを推進します。

モデルナとImmatics社の戦略的共同研究は、以下の3つの柱に注力します:

モデルナのmRNA技術を活用し、がん特異的HLA提示ペプチドを標的とするImmatics社の次世代、半減期延長型二重特異性TCR(TCER(R))の体内での発現を可能にする。

モデルナの深いmRNAの科学知識と、標的発見プラットフォームXPRESIDENT(R)、生物情報学およびAIプラットフォームXCUBE(TM)に含まれるImmatics社の膨大な腫瘍および正常組織データから抽出された情報を活用し、新たなmRNAベースのがんワクチンの発見と開発を可能にする。

Immatics社のPRAMEを標的とするIMA203 TCR-T療法とモデルナのPRAME mRNAベースのがんワクチンとの併用療法を評価する。この共同研究では、IMA203のT細胞応答をさらに強化することを目指し、安全性と有効性を評価する前臨床研究と第1相臨床試験を計画する。

モデルナの研究・早期開発部門シニア・バイス・プレジデント、ローズ・ラフリン医学博士(Rose Loughlin, Ph.D.)は、「革新的ながん免疫療法の開発における先駆者であるImmatics社との戦略的共同研究を嬉しく思います。このパートナーシップは、私たちのmRNA技術をImmatics社のTCRプラットフォームと組み合わせて活用する画期的な機会になります。この共同研究を通じて、がん治療に対するアプローチを多様化し、強化することができると期待しています。私たちは、この共同研究が新たながん治療法の開発を加速し、アンメットメディカルニーズの高い患者さんへ大きな利益提供に貢献できると信じています」と述べています。

Immatics社のチーフ・イノベーション・オフィサーであるトニ・ヴァインシェンク医学博士(Toni Weinschenk, Ph.D.)は、「がんと戦うための革新的で変革的な治療法を開発するための研究において、モデルナ社と力を合わせることを大変光栄に思います。私たちのがんターゲットとTCRプラットフォーム、そしてモデルナ社の最先端mRNA技術の組み合わせは、がん患者さんに有意義なベネフィットをもたらすと確信しています」と述べています。

Immatics社の最高開発責任者であるカルステン・ラインハルト医学博士(Carsten Reinhardt, Ph.D.)は「最初の2つのTCER(R)プログラムが迅速に臨床試験へと進み、さらにTCER(R)化合物が当社の前臨床パイプラインを後押ししていることは、革新的な治療薬を開発するという当社のコミットメントを強く示しています。今回の共同研究を通じて、TCER(R)分子の最適な送達方法を研究し、幅広い患者集団における臨床効果を最大限に高めることができると確信しています」と述べています。

共同研究について
本契約に基づき、Immatics社は1億2,000万ドルの契約一時金を受け取ります。また、Immatics社は研究資金を受け取り、17億ドルを超える可能性のある開発・規制・商業上のマイルストーンを受け取る資格があります。また、Immatics社は、本契約に基づき商業化されたTCER(R)製品および特定のワクチン製品の全世界での純売上高に対し、段階的にロイヤルティを受け取る権利を有します。本契約に基づき、Immatics社は最先端のTCER(R)についてグローバルな損益共有契約を締結するオプションも有します。

モデルナは、本共同研究から得られるがんワクチンおよびTCER(R)治療薬の臨床開発と商業化を主導します。Immatics社は、IMA203 TCR-TとPRAME mRNAワクチンを併用し、IMA203 T細胞応答をさらに増強するための前臨床試験および第1相臨床試験の実施を担当します。両社は治験薬であるPRAME化合物の完全な所有権を保持し、両者で臨床試験の費用を負担します。

本共同研究において、Immatics社が実施する前臨床試験は、Immatics社のディスカバリーユニット(Immatics Discovery Unit)により管理されます。ディスカバリーユニットは、Immatics社内に新設された部門であり、同社のテクノロジープラットフォームを統合し、すべての初期段階の前臨床パイプラインおよび共同研究プログラムを担当する学術的なチームです。

本提携は、米国における独占禁止法の適用を条件としています。

モデルナ社について
モデルナは、2010年の創業から今日までの10年強の間に、メッセンジャーRNA(mRNA)分野の研究型企業から、現在は7つのモダリティにわたる多様なワクチンと治療薬の製品ならびに臨床開発段階のプログラムを有する企業へと発展しました。モデルナはmRNAと脂質ナノ粒子製剤を含む幅広い知的財産ポートフォリオを構築し、最新の大規模製造設備では迅速な臨床開発と臨床使用を目的とした生産が可能です。モデルナでは国内外の様々な政府や企業との提携関係を継続しています。最近では、これらモデルナの能力を結集した例として、新型コロナウイルス感染症拡大に対し、効果的なワクチンを早期に開発、承認取得に至ったことがあげられます。モデルナのmRNAプラットフォームは、基礎および応用の研究・医薬デリバリー技術・製造においての継続的な進歩を目指して構築されており、感染症、腫瘍免疫学、希少疾患、心血管疾患、並びに自己免疫疾患のための治療薬とワクチンの創出を可能にしています。8年連続で、Science誌によるバイオ医薬品企業のトップエンプロイヤーとして選出されました。さらなる詳細は、www.modernatx.com またはhttps://www.modernatx.com/ja-JP をご覧ください

将来予測に関する表明
本プレスリリースには、改正された1995年度米国民事証券訴訟改革法の意味の範囲内における将来予測に関する記述が含まれています。これには、革新的ながん治療薬を開発するためのモデルナとImmatics社の合意、Immatics社のTCRプラットフォームとともにモデルナのmRNA技術の活用、がん治療へのアプローチを多様化・増強する可能性のある提携によってもたらされる機会、新規がん治療薬の開発を加速させる提携の可能性、米国における独占禁止法のクリアランス手続きが含まれています。本プレスリリース中の将来予測に関する表明は約束と保証のいずれでもなく、それらには既知および未知のリスク、不確実性、およびその他の要因が関わり、その多くはモデルナの統制の範囲外にあり、かつ実際の結果を将来予測に関する表明に表現されている、あるいはそれから黙示的に示されるものから大きく異なる可能性があるため、これらの将来予測に関する表明に対して過度に依存しないようお願いいたします。これらのリスク、不確実性、およびその他の要因には、米国証券取引委員会(SEC)のウェブサイト(www.sec.gov)から入手可能な、モデルナが SEC に提出した 2022 年 12 月 31 日を期末とする年度のフォーム 10-K 年次報告書およびそれ以降に SEC に提出した書類の「Risk Factors」欄に記載されたリスクと不確実性が含まれています。法によって求められる場合を除き、モデルナは本プレスリリースに含まれるいずれの将来予測に関する表明についても、新たな情報、将来的な展開、あるいはその他のいずれを理由とするかを問わず、更新または改訂する意図または責任を持ちません。これらの将来予測に関する表明はモデルナの現時点での予測に基づくものであり、本プレスリリースの日付においてのみ有効です。
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