医療・医薬・福祉

入院中の子どもに付き添うご家族の「心と身体の休息場所」 日本初の「ドナルド・マクドナルド・ファミリールーム」誕生 2023年12月8日(金)榊原記念病院内にオープン

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~ご家族の「心と身体の休息場所」が、子どもの笑顔・治療に臨む力へと繋がる~

 公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン(以下、DMHC)および公益財団法人榊原記念財団 附属 榊原記念病院(以下、榊原記念病院)は、日本初となる「ドナルド・マクドナルド・ファミリールーム」を、2023年12月8日(金)、東京都府中市の榊原記念病院内にオープンいたします。


 「ドナルド・マクドナルド・ファミリールーム」は、入院中の子どもに付き添うご家族のための、心と身体の休息場所です。病院内に設置された、わが家のようにくつろげる温かな空間で、ご家族が子どもの側にいながらも医療スペースからひととき離れてリラックスし、軽食や休憩をとることができます。ご家族が少しでも良いコンディションで子どもと向き合える環境を整えることは、子どもの笑顔や安心にも繋がり、患児とご家族が前向きな気持ちで治療に臨むうえで、大きな力となります。



「ドナルド・マクドナルド・ファミリールーム 榊原記念病院」開設の経緯
 DMHCは、これまで病院に隣接した滞在施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス(以下ハウス)」を全国12か所で設置・運営し、付き添いご家族をサポートしてまいりました。今後さらに多くのご家族へサポートを広げるため、このたび世界260か所以上で開設されている「ドナルド・マクドナルド・ファミリールーム」を、日本で初めて開設いたします。
 設置先である榊原記念病院は、心臓病治療などの高度循環器医療を提供し、小児循環器領域においても国内屈指の診療実績を有します。同院では、新生児や乳幼児など年齢が低い患児が多いことや、手術後の療養期間が長い場合もあること、また泣くことによる心臓発作のリスクを回避する必要性があるなどの特性から、ご家族が患児に付き添っておられるケースが少なくありません。病院として、こうしたご家族に対するサポートの必要性を感じていたことから、DMHCに協力を要請。日本初となる「ドナルド・マクドナルド・ファミリールーム」を共同で設置し、運営をDMHCが行う運びとなりました。

「ドナルド・マクドナルド・ファミリールーム 榊原記念病院」の特長
 「ドナルド・マクドナルド・ファミリールーム 榊原記念病院」(以下、「榊原記念病院ファミリールーム」)の設置場所は、小児病棟やPICU・NICUがある5階の一角。病院が設置した家族用シャワー室やランドリー室のすぐ側に位置しています。
 ルーム内には軽食が摂れる飲食スペースやミニキッチン、仮眠も可能なマッサージチェアのほか、搾乳・化粧室などを備えています。また、ご家族からの要望が強かった食事のサポートについても、電子レンジ2台、トースター、ケトル、コンロ、コーヒーメーカー、冷蔵・冷凍庫を設置したほか、軽食や冷凍食品、飲料などを、企業・団体・個人の支援者様からのご寄付により無償で提供いたします。ルーム自体の利用料も無料です。
 ルーム全体の運営時間は9時から21時までですが、夜間も需要のあるミニキッチンおよび搾乳・化粧室は、病院の協力により24時間利用が可能です。ご家族が、子どもを寝かしつけた後にご自身の食事を用意したり、搾乳・化粧室を使用することができます。日常の運営は多数のボランティアの協力を受け、常勤のファミリールームマネージャーによって行われます。

■「ドナルド・マクドナルド・ファミリールーム 榊原記念病院」概要 
・住所:東京都府中市朝日町3-16-1
・アクセス:京王線 飛田給駅北口よりバスで約5分/西武多摩川線 多磨駅よりバスで約6分
・利用対象者:榊原記念病院に入院中の小児に付き添うご家族(きょうだい児は除く)
・利用料:無料
・運営時間:9時から21時まで(ミニキッチンおよび搾乳・化粧室のみ24時間利用可能)
・運営開始日:2023年12月8日(金)
・延床面積:59平方メートル

開所式には石田ひかり氏が登壇、「ファミリールームは、愛の溢れるリラックスしていただけるお部屋」と語る
 オープンに先立ち12月4日(月)に行われた開所式では、こども政策担当大臣 加藤鮎子氏と東京都医師会会長尾崎治夫氏より開設を祝うご祝辞をいただいたほか、TeamDMHCアンバサダーの俳優・石田ひかりさんが登壇し、榊原記念病院の小児循環器科の医師を交えたトークセッションを実施。付き添いご家族から寄せられた声や「榊原記念病院ファミリールーム」への期待などをお話しいただきました。


<榊原記念病院に寄せられたご家族の声(一部)>
24時間ずっと共同生活をしているから、たまには1人になりたい時がある。子どもはかわいくて仕方ないし、そばにいたいと思って、付き添える病院を選んだけど、術後でずっと機嫌が悪かったり、泣かせないようにってずっと気を張ってたりすると、少しでいいから離れたいって思ってしまう時もある。近くにいたいけど、離れたいみたいな気持ち。ちょっとリセットできたら、また笑って子どもと向き合えるのにって思う。

何か辛いことがあった時(病状の悪化や予期せぬ手術の決定など)に、そっと泣いたり、気持ちを落ち着かせたりする場所が欲しい。泣いていた顔で子どもの前には戻れないし、子どもの前では絶対に泣いているところを見せたくない。



公益財団法人ト゛ナルト゛・マクト゛ナルト゛・ハウス・チャリティース゛・シ゛ャパン 五十嵐 隆 理事長のコメント

 子どもが病気になったとき、治療期間が長くなればなるほど、病気の子どもは社会や家族からも孤立することが少なくありません。そのようなときに、ご家族が病気の子どもとできるだけ一緒にいられる環境を確保することは、長期間におよぶ治療をしっかりと実施するための助けにもなります。病気の子どもとそのご家族を全体として支援することをファミリー・センタード・ケアと呼びます。
 日本初となります「ドナルド・マクドナルド・ファミリールーム」は小児病棟内に設置され、病室の中だけでは決して癒やすことのできない付き添いをするご家族の心と身体を癒やすための施設です。病気の子どもとそのご家族を、身体面、心理面、社会性の面から総合的に支援するために、「ドナルド・マクドナルド・ファミリールーム」の果たす役割はとても大きく、今後もより多くのニーズに応えてまいりたいと思います。
病気の子どもたちとそのご家族が、一緒に安心して治療に向き合える環境を提供できるように私どもは活動してまいります。引き続き、これまで以上のご理解とご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。



榊原記念病院 磯部 光章 院長のコメント

 先天性心疾患は出生児の1%弱に見られる頻度の高い疾患です。最近の治療の進歩により従来救命できなかった多くのお子さんが回復され、就学・就業に向かって成長されるようになりました。ただ授乳期の新生児や乳幼児期に手術が行われることもあり、ご家族には大きな精神的・身体的負担がかかります。また手術後の療養が長期に及んだり、特別な処置を継続するお子さんもおられ、付き添いのために病院に滞在されるご家族が少なくありません。これまで病院にはご家族の安息・休憩のための施設が不十分で、食事やご自身の体調管理にもご苦労され、見るに見かねる状況でした。
 このたびドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパンのご援助で開設されるファミリールームのご利用で、ご家族の心と身体を癒やす空間を提供できることになりましたことはうれしい限りです。財団、運営に当たられるボランティアやご寄付をいただく方々に心より感謝いたします。患児に笑顔を届けることで、ご家族のご苦労にも報いることができれば幸いです。この活動が全国の多くの小児病棟に広がることを願っています。

■ご家族をサポートするためには、今後も皆さまのご支援が必要です。
 ドナルド・マクドナルド・ファミリールームやドナルド・マクドナルド・ハウスの運営は100%ご寄付と様々なご支援で成り立っております。「榊原記念病院ファミリールーム」では、ご寄付や必要物品のご提供といった皆さまからのご支援を、今後も継続的に受け付けてまいります。詳細は、下記のDMHC公式ホームページをご覧ください。「榊原記念病院ファミリールーム」への温かいご支援をよろしくお願いいたします。

・ご寄付について https://www.dmhcj.or.jp/support/
・物品のご提供について https://www.dmhcj.or.jp/familyroom/
(必要な物品をまとめたウィッシュリストを随時更新しておりますのでご覧ください。)

<参考情報>
■公益財団法人ト゛ナルト゛・マクト゛ナルト゛・ハウス・チャリティース゛・シ゛ャパンについて

 現在、全国で難病に苦しむ子どもの数は推計14万人と言われています。こうした子どもたちは大学病院など設備・スタッフの揃った遠方の病院で治療を受けることも多く、付き添うご家族は、自宅と入院先との二重生活による経済的な負担、食事や睡眠環境などの肉体的な負担、家族が離れて暮らす精神的負担など、大きな負担に悩まされることになります。
このようなご家族を少しでも支援するために、公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパンは1999年に設立されました。以来、「入院している子どもたちとそのご家族がよりよい生活をおくれるようにサポートする」というミッションのもと、自宅から遠く離れた病院に入院・通院している子どもとそのご家族のための滞在施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」の設置・運営をはじめとした、様々な事業を行っております。
" Keeping Families Close "、どんな時でも家族が一緒にいられるように。それが私たちの願いです。

■榊原記念病院について

 榊原記念病院は、心臓血管疾患を中心とする専門病院です。診療の範囲は、胎児、小児、成人、成人に至った先天性疾患、妊婦に及び、循環器領域の総合的な診療、研究を行う病院です。小児医療については、循環器小児科、心臓血管外科、循環器内科と協働して診療、多様なカテーテル治療を実践し、術後の負担を軽減する低侵襲手術を導入しています。母体心疾患、胎児心疾患については、産婦人科とのチーム医療で、胎児のうちから治療計画を行い、出生直後の手術も可能です。円滑な移行医療により、術後の自立、生活支援などきめ細やかな管理、支援を行っています。

●病院設立日 1977年11月
●現在所在地 2003年12月~ 東京都府中市朝日町3‑16‑1
●病床数   307床  
●診療科  ・小児心臓血管外科・小児循環器内科・小児科・心臓血管外科
      ・循環器内科・循環器救急科・末梢血管外科・リハヒ゛リテーション科
      ・産婦人科・放射線科・病理診断科・麻酔科・内科・外科
●地域医療支援病院
●東京都災害拠点連携病院

■患者様・ご家族のニーズを理解し納得される医療
毎年患者満足度調査(日本医療機能評価機構)を実施し、診療の質向上、患者満足向上に努めています。調査では、全国から集まる患者様より高い評価を得ております。
■国際的に認知される水準の専門医療
年間の心臓手術は、日本トップクラスの件数を誇ります。国際的評価では「世界最高の専門病院2024」に    おいて、心臓外科・循環器科部門ともに最も優れた病院として表彰されました。
■地域のニーズに応じた救急医療や災害医療
24時間365日断らない循環器救急診療を目指し、近隣の医療機関へはモービルCCU(高規格ドクターカー)で向かいます。2022年SDGsジャパン・スカラシップ岩佐賞医療の部(24時間・100%受入れを目指して救急医療体制を敷き、成果を上げている)を受賞しました。
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