200年続くガラスメーカーが、新しい形の歯磨き粉を開発。新成分で口臭を防ぐ「デオグラ オーラテック」の誕生秘話。

⽯塚硝⼦株式会社は、口臭を防ぐ新成分の清掃剤「DEOGLA®(デオグラ)」(ホウケイ酸(Al/Ca/銅/Na)を配合した新しい歯磨き粉「デオグラ オーラテック」を2022年6月6日に発売しました。この新商品は、自社開発の成分「DEOGLA®」が配合されていることもあり、つい気になるにおいを抑え、起床から睡眠まであらゆる時間の口臭ケアをします。


創業約200年の歴史を持つガラスメーカーである石塚硝子。そんな業界の老舗が、同社にとって新領域である歯磨き粉ブランド立ち上げの挑戦は、10年という期間や偶然の出会いが重なって実現しました。


本ストーリーでは、そんな「デオグラ オーラテック」が誕生するまでの裏側をお伝えします。


江戸時代から続くガラスメーカー、石塚硝子。素材の研究・開発を進めたことが、新しい挑戦のきっかけに。

石塚硝子株式会社は、1819年に愛知県で創業されたガラス製造の会社です。初代の石塚岩三郎氏が当時はまだ珍しかったガラスの製造について、長崎まで学びにいき、事業をスタートさせました。


その後、ガラスのさまざまな製品を、技術の成長とともに製造していくようになっていきました。ガラスの製造だけでなく、研究開発にも取り組んでおり、「ガラスを究め、ガラスを超える」というビジョンを掲げていました。


さらに、時代の変化に対応していく中で、容器としての需要はガラスだけでなく、紙パッケージ、ペットボトル、陶磁器など、本当にさまざまな容器を製造する、容器の総合メーカーへと成長をしていきます。法人のお客様が多い事業形態ですが、一般の方向けですと、ガラス食器ブランド「アデリア(アデリアレトロ)」や「津軽びいどろ」が近年人気なため、これを機に石塚硝子を知ったというお客様もいらっしゃるかもしれません。



その一方で、たとえば、抗菌効果のある金属イオンを含んだ溶解性のガラスであるIONPURE®(イオンピュア)を開発するなど、容器の製造だけでなく、素材の研究・開発にも力を入れてきました。


この新素材への飽くなき研究心・挑戦への思いが形になったものの1つが、およそ10年前の消臭剤DEOGLAの発見です。

全く別の研究から、消臭効果がある素材「DEOGLA」を偶然にも発見。

「DEOGLA」を発見したのは、当時、研究開発センター ガラス開発グループの石川でした。全く別の研究を進めている中で、硫黄系の物質と反応する特殊なガラスがあることを見つけました。


当時の石川は、どうしたら新商品・新材料が開発できるのだろう?と壁に当たっており、目の前の発見を見逃さずに開発に繋げたいと考えました。


硫黄系は悪臭の原因となる物質です。石川は「硫黄系の物質と反応するということは、悪臭に反応できるガラスになる可能性があり、消臭剤の開発にも結びつくのではないか」と考えます。



反応する素材を見つけたからと言って、すぐに消臭剤の開発に踏み出せるわけではありません。その特徴を持ったガラスの組成開発、安定的に生産できる工程の確立、品質の調査や規格、特許の取得、論文の発表など多くのことを乗り越える必要がありました。気づけば、素材の商品化へと踏み切ってから6年後、ようやくDEOGLA®の商品化に漕ぎ着いたのでした。


企画テーマを立案した当時の石川は、自社の製造技術や販路が活かせるため短期に商品化できるだろうと考えていました。しかし、ゼロからモノ作りをする困難さを身をもって体験し、成し遂げるには情熱と行動力が欠かせないことを強く実感します。

オーラルケア専門家との出会いが”挑戦”の背中を押す

消臭剤DEOGLAの商品化の目処が立った頃から、この素材を使ってくれそうな繊維やフィルム、日用品メーカーへの営業活動を進めていました。そのような営業活動を進めていくなかで、突然もたらされた1通の手紙が、このプロジェクトの方向性を大きく変化させることとなります。


そのラブレターの送り主は、オーラルケアに長年取り組み続けてきた2人の専門家からでした。このお二人は、大手の歯磨き粉の開発に長年携わってきており、さらに、会社を離れてからもより良いオーラルケアの開発に腐心されてきた、エキスパートとも呼べる方達でした。



そのお二人が、素材の開発者である石川宛に、ラブレターを送ったのです。内容はもちろん、DEOGLA®こそが、オーラルケアにおいて「探していたものだ」と。直筆で、率直に想いが伝わるものだったと振り返ります。この出会いをきっかけに、DEOGLA®をつかって歯磨き粉を作るという方向性が定まっていくこととなりました。


日常的なマスク着用が習慣化した昨今。自分の息のニオイがわかりやすくなり、「周囲にも臭いと思われているかも」と不安になる方も多いのではないか、そんな疑問がありました。


歯科タウンのアンケート調査では、マスク生活により自分の口臭が気になる、と答えた方はおよそ5割。マスク生活以前からも合わせると、およそ8割にのぼります。今や、口臭ケアは人のためだけでなく、マスクをつける自分自身が気持ちよく過ごすためのものになっているのです。


引用元:https://www.shika-town.com/contents/feature/research3_breath


そんな、現代に合った形の歯磨き粉を、自社の技術と協力していただけるパートナーと共に作っていくことができないか。


消臭剤DEOGLAは硫黄系のニオイ物質を消臭することのできる材料です。硫黄系といっても様々存在します。その内の一つの成分は、メチルメルカプタンと呼ばれ、口臭の成分でもあるものでした。この材料を歯磨き粉に配合してブラッシングすると、口臭を防ぐ効能があるとわかりました。口臭ケアに特化したオリジナル歯磨き粉の誕生です。


DEOGLA®の商品化プロジェクトのリーダーである鈴木は大きな挑戦に打って出ることを考えます。「自社で商品をつくり、自社で販売する。材料を販売するだけでなく、自社でブランドを育てていこう」と考えました。


ちょうどこの頃、全社でも大きな転換期を迎えていました。社是を変更し、新たな企業理念を発表しました。従来の社是に代わる〈わたしたちの約束〉は、「誠実」「挑戦」「成長」です。この「挑戦」のもと、法人向けの材料販売だけではなく、一般消費者向けに商品販売を行うことになりました。素材ももちろんですが、この企業風土が変わるタイミングが合ったことも商品化を後押ししました。


そこからは何から何まで手探りで、処方開発と並走しながら、歯磨き粉の市場調査、商品コンセプト、パッケージデザイン、商品名、薬機法の制約の中でどう訴求するのか、どのように売るのか、などなど。自分たちで学びながら、悩みながら、そして、納得しながら、一歩一歩進んで行きました。

クラウドファンディングの先行販売では、目標金額702%を達成。

そうして完成した「デオグラ オーラテック」は、2022年6月6日より先行発売をしました。すると、想いを込めて作った商品の反響は大きなもので、開始から40分で目標は達成、最終的に目標金額の702%に至ります。


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DEOGLAブランドは、「本当に信頼できる機能と効能を兼ね揃えた、口臭ケアに特化したブランド」として育てていきたいと考えております。しかし、商品を世に出すまでは本当に実感いただけるだろうかと不安もありました。お客様から、「今までと違う」、「これからはDEOGLAだけを使います」という声をいただき、大変うれしく思います。


更に、2022年11月からはロフト、ハンズの一部店舗で販売を開始。その後、アインズ&トルペ、ミモザ、インキューブ、ドラッグファン、matsukiyo LABと徐々に店舗拡大中です。


今後は、「口臭ケアと言えば、DEOGLA」となるほど、長く愛される商品となるよう育てていきたいと思います。また、歯磨き粉に限らず、オーラルケアブランドとして幅広く商品を展開していきたいと考えています。





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