治療・予防 2024/11/22 05:00
ドナーの食べたもので輸血副反応?
~アレルギー患者で活性化(信州大学医学部付属病院 柳沢龍准教授)~
女性アスリートが陥りやすいのが、利用できるエネルギーの不足と無月経、骨粗しょう症という三つの障害。アメリカスポーツ医学会(ACSM)が「女性アスリートの3主徴(兆候)=FAT(Female Athlete Triad)」と規定するこの問題で、医学的側面から選手らを支援するため、日本初の「女性アスリート外来」が順天堂大学の系列2病院に開設されている。開設に尽力した同大女性スポーツ研究センター副センター長の鯉川なつえ同大スポーツ健康科学部准教授は「トップアスリートを目指しながらFATを予防できます」と、適切な食事とトレーニングの必要性を強調する。
アスリートは摂食障害が無くても、ハードなトレーニングなどでエネルギーの消費量が摂取量を上回れば、エネルギー不足に陥る。女性アスリートの場合、それが常態化すれば無月経となる。
「近年の研究で、体脂肪率が低くても必要なエネルギーを摂取していれば、無月経にならないことが分かってきました。しっかり食事を取りつつ、トレーニングで筋肉量を増やし体脂肪率を下げれば、FATも予防できます」
また、女性アスリートへの調査から、無月経になった1年半後に疲労骨折が多く見られることが分かったという。「無月経は疲労骨折のシグナル。その時点で何らかの手だてを講じれば疲労骨折は予防できるはず」と鯉川准教授は早めの対応を呼び掛ける。
◇ピルでの調整が有効
月経のさまざまなトラブルの予防・改善処置として、女性ホルモンを主成分とする薬剤ピルが使われる。鯉川准教授は「今や欧米の女性トップアスリートの83%が使用しています。コンディションを整えるという意味からも、月経調整できるピルは女性アスリートにとって有効です」と言う。
ピルはホルモンバランスを整えるので、正常に月経があっても月経前に身体・精神面で不調に陥る人や月経痛がひどい人、経血量が多い人などにも役立つという。また、ピルの服用はドーピング違反にはならない。
いずれにせよ、女性アスリートが無月経を放置することは禁物だ。その段階で、早めに「女性アスリート外来」やスポーツドクターのいる病院、婦人科を受診したい。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2016/12/30 11:59)
治療・予防 2024/11/22 05:00
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