ＳＮＳ上の「世論」に影響力
　中嶋邦夫ニッセイ基礎研究所主席研究員の話　ＳＮＳ上の世論の影響力が強くなり、政府は年金改革を進めにくくなっている。年金制度は給付と負担がセットだが、メリットに目を向けず負担面ばかり強調される傾向がある。今回の改革で焦点となった基礎年金底上げ策に対しては、恩恵を受けるはずの世代でも「厚生年金の流用だ」という誤解がいまだに根強い。解決するには年金に対する国民の理解を広げる以外になく、政府は改革に伴う負担増を含め、丁寧に説明を尽くしてほしい。　（Ｃ）時事通信社