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「風が当たっても痛い」と言われる痛風は、生活習慣が原因の関節炎だが、特に原因もない関節の炎症で激しい痛みと発熱を伴うのが偽痛風。70歳以上の発症が多く、本人だけでなく家族の対応も重要だ。慶応大学病院(東京都新宿区)リウマチ内科の金子祐子専任講師に話を聞いた。
◇炎症と38~39度の熱
痛風も偽痛風もともに、関節に結晶成分が沈着し炎症が起きるが、結晶成分が尿酸である痛風に対し、偽痛風はピロリン酸カルシウムであることが大きく異なる。さらに痛風は暴飲暴食、肥満など不摂生が原因で尿酸値が上がって関節に尿酸が沈着するが、偽痛風はピロリン酸カルシウムが沈着する原因が分かっていない。
「血液中のカルシウムが増加する副甲状腺機能亢進(こうしん)症や、体内に鉄分がたまるヘモクロマトーシスなどが原因のケースもありますが、それはごく一部。ほとんどの場合、沈着の原因は不明で、加齢に伴い誰にでも起こり得ます」と金子専任講師は説く。
また痛風が、最初に足の親指の付け根に起きやすいのに対し、偽痛風は膝への発症が多く、続いて手首、首、肘などでも起きるといわれる。炎症と同時に38~39度の熱が出ることが多いのも偽痛風の特徴という。
(2016/09/16 16:15)
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