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新型コロナウイルス肺炎による感染予防で、手洗いの励行が叫ばれています。
ただ、一口に「手洗い」と言っても、どのくらいの時間、どのようにすれば、効果的なのかについて、ご存知の人は、まだ多くはないと思われます。
そこで、今回は「ウイルス感染予防に効果的な手洗い方法」について、考えてみます。
「せっけんでもみ洗い10秒、流水で15秒」を2回繰り返すと、ウイルスはほぼ除去されるといわれる【EPA時事】
◇最低15秒、流水で
手洗いと言うと、数秒間、水でぬらす程度の人がかなり多いです。
インフルエンザやコロナウイルスによる肺炎流行が懸念される現在でも、駅やショッピングセンターの洗面所で見ていると、せっけんを使う人は少なく、手洗いの時間も数秒という人を多く見ます。
ましてや、手を水で濡らした後、ハンカチやタオルを持たず、ぬれた手を髪で拭いている女性もいます。これでは、ウイルス予防にはなりません。
手洗いは、インフルエンザやコロナウイルスによる肺炎、またノロ感染症など、ウイルス性の伝染性疾患を予防するために大事な手段です。
東京都健康安全研究センター微生物部が調査した「手洗いによるウイルス除去効果の検討」という論文があります。その論文の研究を基に、効果的な手洗いについて、お伝えします。
研究グループは、手洗いをしない場合に比べ、単に流水で洗った場合、せっけんを使用した場合、消毒剤を使用した場合、さらに手洗いの時間など条件をいくつか変更した場合について、ウイルスの除去効果(ウイルスの感染価と遺伝子量測定)を検討しました。
それによると、流水ですすぎ洗いを15秒しただけの場合でも、ウイルスの感染価、遺伝子量ともに、手洗いをしない場合の約100分の1(約1%)に減少することが分かりました。
忙しいときでも、最低15秒間、流水で洗えば、かなり安心です。
◇さらに除去するには
さらに、せっけんを使うと、一段と効果があります。
せっけんを使い、もみ洗いを10秒間した後、流水で15秒間すすぐと、ウイルスはわずか0.01%程度に減少します。
「せっけんでもみ洗いを10秒間した後、流水で15秒間流す」ということを2回繰り返すと、ウイルスは0.0001%と、ほぼ除去されます。
「流水15秒」を基本的な手洗いの基準にし、食事の前や外出から帰った後、トイレの後などは「せっけん10秒+流水15秒」を2回という習慣をつくってはいかがでしょう。
「せっけん10秒+流水15秒」は、しばしば「Happy birthday to you」の歌を2回歌う時間などといわれています。
ご自分の好きな歌で25秒ほどのものを選び、口ずさみながら手を洗うと、時間がキープできていいかもしれません。
顔や髪にはウイルスが付着しやすいので、手を洗った後、顔や髪に触れて、その手で口元に触れたりする癖に気を付けてください。
(2020/02/14 07:00)
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