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男性器が勃起した時に痛みを感じる症状があったら「ペロニー病」かもしれない。中高年男性に多く、性交の障害になることも。国内でペロニー病を積極的に診療する医療機関の一つ、東邦大学医療センター大森病院(東京都大田区)泌尿器科の三井要造講師に聞いた。
しこりがあるため曲がってしまう
▽内部にしこり
ペロニー病は、フランス人医師ペロニーにより、1743年に最初に報告された。欧米では古くから知られている病気で、患者数も少なくない。しかし、日本ではまれとされ、診察経験がある医療機関は限られている。
「陰茎硬化症などとも呼ばれます。勃起を起こす内部の海綿体という組織を包む白膜(はくまく)に良性のしこりができる病気です。勃起時に、しこりがある部位の伸びが悪く、男性器が曲がってしまいます。湾曲が90度以上の人もいます(三井講師)」。
発症後約1年は痛みが中心だが、その後は痛みが消え、湾曲が強くなることが多い。しこりは平常時にも触れ、徐々に硬くなる傾向があるという。
▽メールで相談も
「生まれつき海綿体の発育が不均一なため、勃起時に男性器が曲がってしまう『先天性陰茎湾曲症』という病気がありますが、ペロニー病はそれと異なり、中高年になって発症します」と三井講師。ただし、三井講師らは最近、ペロニー病は血液型がO型の男性に多いという研究成果を得ており、何らかの遺伝的な要素が関与する可能性も考えられるとしている。
治療は薬物療法から開始し、良くならない場合は手術になる。手術は自己負担の場合もある。三井講師は「しこりががんになることはありません。ただ、自然には治らないので治療が必要です。まずは近隣の泌尿器科を受診し、経験豊富な医療機関を紹介してもらい診察を受けるのがよいでしょう」とアドバイスする。
三井講師らの施設のリプロダクションセンター(泌尿器科)では、無料のメール相談も行っている。同センターのウェブサイト(手術・特診外来無料メール相談)から、自宅で撮影した勃起時の状態の写真をメールに添付して送信すると、手術の必要性や方法について医師から返信がもらえる。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2022/03/27 05:00)
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