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日本老年医学会は、高齢者の要介護状態を減らす目的で「フレイル」という概念を提唱している。英語の「Frailty(フレイルティー、虚弱)」が語源で、東京大学高齢社会総合研究機構(東京都文京区)の飯島勝矢教授は「虚弱と聞くと体の衰えをイメージしますが、実際は多面的な要素があります」と話す。
◇社会性のフレイルも
従来の介護予防は、加齢による体の衰えを抑制することが中心だったが、飯島教授は「そうなるまでには、心のフレイルや社会性のフレイルなど幾つもの要素が重なっています」と説明する。
特に、高齢者は社会性のフレイルに陥りやすい。同居家族がいても食事は1人でする「孤食」の人も多く、飯島教授のデータでは、孤食の人はそうでない人に比べ、うつ傾向の割合が4倍大きく、口腔(こうくう)や身体の機能も劣るという。
「一般的には独居高齢者を気に掛けがちですが、独居かどうかは重要ではありません。1人でも外出を楽しみ、友人と楽しく食事や会話ができているかが大事なのです」
(2017/11/28 12:42)
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