治療・予防 2024/11/21 05:00
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筋強直性ジストロフィー
◇欧米の知見が先行
日本では大麦はビタミンとの関係で注目されていたが、食品数はどんどん減った。「日本人は昔から、麦ご飯など大麦を食べてきた。なぜ、動脈硬化や血糖値に関する効果を伝えなかったのか」という声も聞かれたという。現在は大麦β―グルカンを含む機能性表示食品の種類も増え、農林水産省の研究機関も大麦の品種改良に力を入れ始めた。
◇胃・小腸・大腸の3段階で機能
大腸にβ―グルカンが届くと、腸内細菌の「餌」になる。β―グルカンを好む腸内細菌にはビフィズス菌やバクテロイデス菌など体にとって有益な菌が多い。「これらの菌は短鎖脂肪酸という悪玉菌を抑える酸を出すので腸内環境が良くなる」。さらに血流によって体を回り、全身に作用する。「短鎖脂肪酸はいわばセンサーだ。この酸がたくさん体の組織にやって来ると、脂肪の分解を促したり、エネルギー消費を高めたりする働きがある」
◇メタボ対策にも有効
食物繊維には内臓脂肪を減らし、メタボリックシンドロームの解消につながることも2017年に公表された。ポイントは食事を制限するダイエットではなく、食べても脂肪が減ることにある。「インスリンは余剰な糖を脂肪に変える。血糖値が急に上がらないと、インスリンの分泌が緩やかになり、余剰な糖を脂肪として貯めないようにする」と説明する。
食物繊維の摂取量が減少した背景の一つには、「糖質オフ」という考え方もあるようだ。青江教授は「主食を食べなければ、食物繊維の摂取量は減っていく一方だ」と警鐘を鳴らす。「炭水化物には2種類ある。ご飯やパンなどの主食に含まれているでんぷんは取るべきだ。単純糖質の砂糖は制限してもよいだろう」。毎日、最も簡単に食物繊維を取ることができるのは、主食のご飯。「大麦の中でも、もち麦が入っている方がより効率的だ。特にもち麦はβ-グルカンが多い」として、もち麦を推奨する。
◇1回の食事なら朝食
主食として、もち麦を米に混ぜて炊けばよいので手間はかからない。スープに入れてリゾット風にしてもよい。最近はレトルト食品も充実している。水溶性食物繊維の多い食品のランキンキング表がある。100グラム当たりの含有量で1位はラッキョウ(18.6グラム)、2位はエシャロット(9.1グラム)でトウガラシ(5.4グラム)も8位にランクされている。ただ、落とし穴がある。これはあくまで100グラム当たりの数値だ。「ラッキョウやトウガラシばかり食べるわけではない。1食で食べる量は微々たるものだろう」と青江教授。1食当たりで見れば、もち麦の方が効果はある。水溶性食物繊維のイヌリンを含むゴボウ、アルギン酸を含むコンブなどを副菜として食べるのも良い。しかし、1食品から摂取できている水溶性食物繊維の量は多くて0.2グラムで、もち麦の1.0グラムとは差がある。
もち麦を用いた主食について、青江教授は「朝食と夕食の2回食べるのが、理想的。1回だけなら朝食がよい。食物繊維の効果が持続するので、昼食にはラーメンでもカレーでも好きなものを食べても腸内環境に対するマイナスの影響はない」と話している。(鈴木豊)
(2017/11/05 12:07)
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~血液がんのホジキンリンパ腫(国立がん研究センター中央病院 伊豆津宏二科長)~