治療・予防 2024/11/21 05:00
抗生物質が根本治療薬に
筋強直性ジストロフィー
東日本大震災から7年がたつ今、医療関係者の間で南海トラフ巨大地震への危機感は高まる一方だ。被災地の病院は深刻な被害を受ける恐れがあり、災害急性期の救命医療を支える災害派遣医療チーム(DMAT=ディーマット)も十分に投入できる保証はない。東日本大震災や熊本地震の際、DMAT事務局で投入の指揮調整に当たった藤沢市民病院(神奈川県)の阿南英明・救命救急センター長は、被災した病院がその機能のダメージをどう評価し、どう行動すべきかの指針づくりを提案、「助けに行きたくても、すぐに行けない可能性がある。なるべく白旗を揚げずに、できる限りの診療を続けてほしい」とメッセージを送る。
◇圧倒的に足りない支援力
南海トラフ地震は、東海、東南海、南海の三つの震源域が連動した最悪の場合、内閣府が想定する最大の死者が約32万人、負傷者が約62万人。宮崎県も最大死者が約3万5000人で負傷者も2万人を大きく上回ると独自に試算する。シンポジウムの6日後、政府の地震調査委員会が今後30年以内の発生確率を、これまでの「70%程度」から「70~80%」に引き上げ、関係者の危機感は一段と強まる。
昨年4月時点で、全国の登録チーム数は1571チーム。南海トラフ地震では急性期(1チームの活動はおおむね48~72時間)を中心に交代制で被災地入りすることが想定され、DMAT全体としては1週間を超える活動も予想される。だが、阿南氏は「DMATの数も、自衛隊機やドクターヘリの数も、被災地外の病院ICUの患者収容力も、圧倒的に足りない。災害急性期医療の基本指針に基づく従来のような対応だけでは、とても闘えない」と言い切る。
(2018/03/10 19:34)
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~血液がんのホジキンリンパ腫(国立がん研究センター中央病院 伊豆津宏二科長)~