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2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、国内でも世界レベルの女性アスリートが増える中、彼女たちの健康問題も注目されるようになった。日本産科婦人科学会の「女性アスリートのヘルスケアに関する小委員会」委員長を務める東京共済病院(東京都目黒区)の久保田俊郎院長は「(スポーツによる)女性アスリートの子宮や卵巣への影響が懸念されます」と話す。
▽エネルギー不足
久保田院長は「無月経と疲労骨折には、BMI(体格指数)が低いことが共通しています。つまり、激しい運動に必要なエネルギーを摂取できていないということです」と指摘、栄養管理の重要性を強調した。
月経痛を我慢しながらの練習は集中力が低下しやすく、大会当日のパフォーマンスも落ちる。子宮内膜症が原因である場合もあり、将来の不妊リスクも懸念される。
「低用量ピルで月経をコントロールすれば、大事な大会にベストな状態で臨むことができます」と久保田院長。ピルは産婦人科医の指導の下、適切に服用すれば安全性は高く、ドーピング違反の対象にもならない。「欧米では多くの女性アスリートが低用量ピルを使用しているという報告もあります。しかし、今回のアンケートでの使用率はわずか3%でした」
(2018/09/16 16:00)
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