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まつげを長く濃く見せる「まつげエクステンション(エクステ)」。マスカラを使わなくてもボリュームを出せるため人気だが、施術後に目が痛くなるなどの健康被害も少なくない。まつげエクステの問題点などについてイワサキ眼科医院(大阪市)の岩崎直樹院長に聞いた。
▽角膜に傷
まつげエクステは、専用の接着剤を使ってまつげ1本ずつに化学繊維などの人工毛をつけるメーキャップ手法だ。マスカラやつけまつげとは違い水に強いため、洗顔しても落ちず、3~4週間は持つという。化粧の手間が省けることもあって、若い世代を中心に受け入れられている。
これまで平気だったのに突然、症状が出ることも
しかし、まつげエクステをめぐるトラブルも後を絶たず、厚生労働省などは2008年以降、事業者や消費者に対して危害防止のための呼び掛けを行っている。
イワサキ眼科医院でも施術後の目の痛みやかゆみ、充血、まぶたの腫れなど、まつげエクステによる目のトラブルで受診する患者が珍しくない。岩崎院長は「目の痛みは施術に問題があって角膜に傷が付くこと、かゆみや腫れは接着剤によるアレルギー性の皮膚炎が原因です」と説明する。
▽施術には要免許
角膜に傷が付いた場合は感染症予防のため抗生物質の入った点眼薬や、痛みや傷の回復を促す点眼薬を使う。アレルギー性の皮膚炎があれば、ステロイドが含まれた軟こう薬を塗る。いずれも3~4日で治まることが多い。
アレルギー性皮膚炎の発症には、施術回数は関係ないという。「最初に症状が表れなかった、何度もエクステをしているが何ともなかったからといって、次回も大丈夫とは限りません。かゆみなどを感じたらすぐ眼科を受診してほしい」と岩崎院長。
まつげエクステは美容行為であり、施術者には美容師の免許が必要だ。デリケートな目の周辺への施術であるだけに、施術者には高度な知識と技術が求められる。施術を受ける前に美容師免許の有無を確かめることも大切だ。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2018/12/05 06:00)
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