[腸と腹膜の構造とはたらき] 家庭の医学

 食べた物は食道、胃を通って小腸に入り、大腸を経て肛門(こうもん)より排泄(はいせつ)されます。食生活の内容や個人差もありますが、食べたものは約半日かかって大腸に送られ、1~2日ほどで排泄されます。普通便の場合、便の約30%が固形分で、残りの70%は水分です。
 小腸は、長さが5~7mほどで十二指腸、空腸、回腸に区分され、栄養分、水分の消化、吸収をおこないます。大腸は、長さが1.5~1.8mほどで盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸に区分され、おもに水分を吸収します。盲腸の下端には虫垂があります。
 腹膜は、肝臓・胃・小腸・大腸など内臓の表面をおおっている膜で、ひろげるとたたみ1畳分ほどの面積になります。おなかの病気に伴って発生した腹水は、この腹膜の中の腹腔(ふくくう)にたまります。

(執筆・監修:医療法人社団哺育会 桜ヶ丘中央病院 外科部長 榎本 雅之)
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