急性冠症候群〔きゅうせいかんしょうこうぐん〕

 冠動脈の異常により心筋細胞への血流が低下する虚血性心疾患のなかには、生命を脅かす危険性が差し迫った状態を示す病名があります。それが「急性冠症候群」です。
 「不安定狭心症」と「急性心筋梗塞」はこのなかに含まれます。
 ともに冠動脈の血管内膜にできた動脈硬化巣(下図[A])がなんらかのきっかけで破れて、血管内に急激に血栓が形成され、冠動脈の血流が途絶えることから始まると考えられています。いずれも救急車で専門病院に入院し早急に治療を受けなければなりません。

(執筆・監修:公益財団法人 榊原記念財団附属 榊原記念病院 循環器内科 住吉 徹哉)
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