腎・尿路結核〔じんにょうろけっかく〕

 結核菌が腎や膀胱(ぼうこう)などに感染する病気です。近年まれにはなりましたが、高齢者では注意が必要です。腎・尿管結核では特徴的な症状はありません。
 膀胱結核では頻尿がみられ、通常の膀胱炎との鑑別が重要です。尿検査では多数の白血球をみとめるにもかかわらず、細菌はみとめられません。確定診断は尿中に結核菌を確認することです。特殊な染色をして顕微鏡で観察する、結核菌を目的とした特殊な培地で培養する、結核菌に特徴的なDNAを検出する、などの方法がとられます。画像検査では、水腎症、腎盂(じんう)や尿管や膀胱の変形や狭窄(きょうさく)がみられます。前立腺、精巣(せいそう)、精巣上体、精管まで感染が及ぶこともあります。
 治療では抗結核薬(リファンピシン、イソニアジド、エタンブトールなど)の二者または三者併用を数カ月から半年おこないます。

(執筆・監修:東京大学大学院医学系研究科 教授〔泌尿器外科学〕 久米 春喜)
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