原発性アルドステロン症〔げんぱつせいあるどすてろんしょう〕
副腎球状層からのアルドステロンが過剰に分泌される状態をアルドステロン症と呼び、副腎の腫瘍や過形成によるものを原発性アルドステロン症、循環血漿(けっしょう)量の低下に伴い二次的なアルドステロン過剰の状態を続発性アルドステロン症と呼びます。
原発性アルドステロン症ではアルドステロンが循環血漿量を増加させて高血圧を起こします。高血圧は頻度の高い病気ですが、このうちの数%の頻度でアルドステロン症があるといわれています。原発性アルドステロン症には、大きく分けて2つのタイプがあります。1つは副腎腫瘍が原因となるタイプ、もう1つは左右両側の副腎全体からアルドステロンが過剰分泌されるタイプで過形成と呼ばれます。腫瘍によるものの大部分は一側の副腎の腺腫ですが、がんも1%前後あります。
[症状]
症状の大部分は高血圧です。また、アルドステロンは尿へのカリウム排泄(はいせつ)を促進するので血液中のカリウム濃度は低下します。このため筋力の低下や、腎の尿濃縮力が低下するため多尿を示す場合もあります。
[診断]
高血圧、血中アルドステロン濃度や尿中アルドステロン排泄量が高いこと、血漿レニン活性が抑制されていることや、アルドステロンが自律的に過剰分泌があるかの検査(機能確認検査)をおこない診断します。治療方針決定のため、病変(腫瘍)の局在診断をおこないます。病変(腺腫〈腫瘍〉)を診る(局在診断)ため、副腎CT(コンピュータ断層撮影)検査をおこないます。また、手術をおこなう場合には、原則的に副腎のどちら側(左右の1側〈片側〉または両側)からアルドステロンが過剰に出ているのかを検査(局在と機能を一緒に診る検査)するために、副腎静脈サンプリングがおこなわれます。
[治療]
腺腫によるものは手術によって腫瘍を摘出するのが原則です。現在では腹腔(ふくくう)鏡を使って腫瘍を摘出することが一般的です。従来の手術と異なり開腹することがなく、患者さんの負担が少ない手術法です。
手術が不可能な場合および両側性によるものには、アルドステロンの作用を阻害する薬剤の服用がおこなわれます。腫瘍を消失させることはできませんが、高血圧や低カリウム血症に有効です。
原発性アルドステロン症ではアルドステロンが循環血漿量を増加させて高血圧を起こします。高血圧は頻度の高い病気ですが、このうちの数%の頻度でアルドステロン症があるといわれています。原発性アルドステロン症には、大きく分けて2つのタイプがあります。1つは副腎腫瘍が原因となるタイプ、もう1つは左右両側の副腎全体からアルドステロンが過剰分泌されるタイプで過形成と呼ばれます。腫瘍によるものの大部分は一側の副腎の腺腫ですが、がんも1%前後あります。
[症状]
症状の大部分は高血圧です。また、アルドステロンは尿へのカリウム排泄(はいせつ)を促進するので血液中のカリウム濃度は低下します。このため筋力の低下や、腎の尿濃縮力が低下するため多尿を示す場合もあります。
[診断]
高血圧、血中アルドステロン濃度や尿中アルドステロン排泄量が高いこと、血漿レニン活性が抑制されていることや、アルドステロンが自律的に過剰分泌があるかの検査(機能確認検査)をおこない診断します。治療方針決定のため、病変(腫瘍)の局在診断をおこないます。病変(腺腫〈腫瘍〉)を診る(局在診断)ため、副腎CT(コンピュータ断層撮影)検査をおこないます。また、手術をおこなう場合には、原則的に副腎のどちら側(左右の1側〈片側〉または両側)からアルドステロンが過剰に出ているのかを検査(局在と機能を一緒に診る検査)するために、副腎静脈サンプリングがおこなわれます。
[治療]
腺腫によるものは手術によって腫瘍を摘出するのが原則です。現在では腹腔(ふくくう)鏡を使って腫瘍を摘出することが一般的です。従来の手術と異なり開腹することがなく、患者さんの負担が少ない手術法です。
手術が不可能な場合および両側性によるものには、アルドステロンの作用を阻害する薬剤の服用がおこなわれます。腫瘍を消失させることはできませんが、高血圧や低カリウム血症に有効です。
(執筆・監修:東京女子医科大学 常務理事/名誉教授 肥塚 直美)
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