血管腫・血管奇形のほとんどは原因が不明です。これまでは両方をまとめて「血管腫」と呼ばれていましたが、新しい国際的な分類(ISSVA分類)では、血管性腫瘍と血管奇形に分類されています。
血管性腫瘍は、細胞(おもに血管の内皮細胞)の増殖により発育しますが、成長に伴って徐々に縮小します。(
血管性腫瘍)
これに対して、血管奇形は血管壁などの形成異常によって、血管が異常に拡張した状態です。自然に消失することはなく、逆に増大することがあります。
毛細血管奇形、
静脈奇形、
動静脈奇形、
リンパ管奇形に分類されています。
(執筆・監修:埼玉医科大学 教授〔形成外科・美容外科〕 時岡 一幸)