リンパ管奇形〔りんぱかんきけい〕 家庭の医学

 リンパ管の形成不全のため、ふくろ状または海綿状(スポンジ状)に拡張した病変で、これまではリンパ管腫と呼ばれてきたものです。

【治療】
 薬剤の注入による硬化療法と手術による切除を組み合わせて治療します。ふくろ状の病変には硬化療法が有効ですが、海綿状の病変は完全に取りきることがむずかしい場合があります。最近では、免疫抑制薬として用いられてきた薬剤(シロリムス)が難治性リンパ管腫の治療に有効であることが証明され、2021年に保険適用が認可されました。

(執筆・監修:埼玉医科大学 教授〔形成外科・美容外科〕 時岡 一幸)
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