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素材を無駄なく活用する同時製法で、「和ローズ」をアップサイクルした化粧品原料を開発

株式会社サティス製薬
「1人でも多くの女性に正しい綺麗を」をビジョンに高性能なスキンケア化粧品の開発とOEM製造を行う株式会社サティス製薬(代表取締役社長:山崎智士、本社:埼玉県吉川市)は、ハマナスの花を活用した化粧品原料、芳香蒸留水の『和ローズの花露』を開発。1つの素材から2種類の原料を同時製造する製法の確立により、素材の有効活用と新たな美容成分の開発を実現しました。




和ローズ(Japanese Rose)と呼ばれるハマナスの花


ハマナスの原産地は日本で、特に襟裳岬から網走などの北海道の沿岸に自生しています。本原料には、北海道オホーツクの紋別郡興部町の「かみでファーム」で無農薬栽培されたハマナスの花を使用しています。

ハマナスは、北海道のアイヌ民族により古くから壊血病の予防と治療に利用されてきたことからも、薬理効果が高く、花蕾は漢方としても使われています。また、バラの女王と呼ばれるダマスクローズとも遜色のない、可憐でやわらかな芳香を放つ特徴があります。

ハマナスの花から抽出された芳香蒸留水


■江戸女性に人気の化粧水「花の露」
江戸時代にはスキンケアとして、花の露(芳香蒸留水)が親しまれていたとされています。江戸女性は、米ぬかでやさしく肌を洗い、花の露で肌を整えます。当時の書物*に「はけにて少しばかり顔にぬれば、光沢をいだし、香をよくす」とあるように、花の露には肌に光沢を与える効果があることが知られていました。
*都風俗化粧伝

■サステナブルな同時製造を実現
本原料『和ローズの花露』はハマナスの花を水蒸気蒸留することで得られます。1つの花から得られる恩恵を最大限活用するため、当社が同素材から先行開発した『和ローズの花エキス』との同時製造を試みました。製法検討により、1回の製造の仕込みに使用するハマナスの花から、花エキスと芳香蒸留水を同時につくりだすカスケード製法を確立することができました。また、この技術によって製造される『和ローズの花エキス』は、旧製法品と比べ高い抗酸化および抗糖化の効果が期待できることが新たにわかりました。
*カスケード製法 1つの素材から2種類の原料を同時製造するサティス製薬独自の化粧品原料製法

『和ローズの花露』は肌に光沢を与える


江戸の書物に記録されていた「花の露による光沢」をヒントに、『和ローズの花露』の肌ツヤ改善効果を評価しました。本原料を塗布した肌をグロッシーメーターで測定したところ、肌のツヤは約10%上昇し、その効果は水で洗い流した後も持続していました。これは原料塗布による表面光反射効果だけではなく、肌本来のツヤが改善されたものと考えられます。


また、本原料には角質水分量を向上させる効果が明らかになっています。化粧品に配合する水(精製水)を本原料に置き換えることで保湿効果を高めるほか、『和ローズの花エキス』と併用して使用することで、本原料の単体使用よりもさらに高い保湿効果が期待できることを確認しました。

今後の展望


当社は今後も日本の植物を独自に活用し、産地の活性化につながる原料開発を進め、サステナブルな化粧品産業に貢献していきます。日本の素材・文化・技術から生み出された本原料を、化粧品OEM事業を通じて世界に発信することで、美容素材としての価値が再発見されたハマナスの花の需要が拡大していくことを期待しています。

<サティス製薬について>

天然由来成分を中心とした高性能スキンケア化粧品の開発・OEM製造を手掛けています。「日本の素材・技術で価値革新する」ことにこだわり、多種多様な国産素材からオリジナル原料を開発。ユーザー1人ひとりの肌悩みを解消する化粧品づくりへと活用しています。2010年に開始した「ふるさと元気プロジェクト」では、果実の未利用部位や需要が低下する野菜などに、独自技術で美容としての新たな価値を付与し、これまで90種以上の原料を開発してまいりました。今後も、地域資源の高付加価値化や、未利用資源の活用などのイノベーション創出を通じて、地方創生への貢献を目指してまいります。
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