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日本の医療技術で東南アジアの甲状腺治療を改善へ 「日本内分泌外科学会」とパートナーシップ協定締結

認定NPO法人ジャパンハート

国際医療NGOである(認定)特定非営利活動法人ジャパンハート(東京都台東区 理事長:吉岡春菜 以下ジャパンハート)は、7月25日、一般社団法人日本内分泌外科学会(茨城県つくば市 理事長:原尚人)とパートナーシップ協定を締結しました。
(25日:左から創設者吉岡秀人、原尚人理事長、吉岡春菜理事長)
ジャパンハートはこの度、「日本内分泌外科学会」とパートナーシップ協定を締結し、ラオスやミャンマー、カンボジアといった東南アジアの国々で甲状腺疾患をはじめとする内分泌疾患の治療や現地医療者の育成を進めることになりました。

中でも優先的に進めたいと考えているのが、ラオスでの活動です。ラオスは国連が定める世界最貧国のひとつで、医療環境も厳しい状況に置かれており、ジャパンハートは2017年から北部・ウドムサイ県において甲状腺疾患の治療と医療者の育成に取り組んできました。

背景にあるのは、ラオスにおける甲状腺疾患の深刻さです。甲状腺の異常はバセドウ病等の自己免疫疾患やさまざまな体の不調に繋がるものです。ヨード(ヨウ素)不足と関連があることが分かっていますが、国土の大半を山岳地帯が占めるラオスは、ヨードを多く含む海藻類が手に入りづらい環境にあり、患者数が多いと考えられています。こうした中でジャパンハートでは甲状腺疾患に特化した医療プロジェクトを立ち上げ、現地の県立病院と連携してこれまでにのべ644人の診療と70件の手術を実施してきました。

一方で、ラオスにおける甲状腺疾患の患者は長年にわたり適切な治療を受けられず、高度な治療が必要になっているケースも多く、どのようにして現地医療者により高度な手術を行う技術を習得してもらうかが課題となっていました。現時点で「日本内分泌外科学会」に所属する9名の医師がボランティアとしての活動参加に賛同してくださっており、今年11月以降、実際に現地医療者とともに手術活動なども実施する予定です。専門家の皆さまの知見と技術をもとに、東南アジアの医療環境の改善に向けて取り組んで参ります。

〈日本内分泌外科学会 原尚人理事長 コメント〉
今回初めに活動を行うラオスをはじめとした東南アジアの国々では、肥大化した甲状腺を持ち、手術を必要とする患者さんが多いのではないかと、以前より思っていました。そのため、今回このような機会をいただけたことを大変嬉しく思っております。
また、何よりも感銘をうけましたのが、ジャパンハートのプロジェクトの目的が、単に手術を行うことではなく、技術を教えて現地で医療を完結させる、いわゆる人を育てるというところです。そのためには短期的なパートナーシップではなく、末永く協力することが大切だと思い、今回の協定を結ばせていただくことになりました。さらには、日本の若手医師にとっても貴重な経験の場となればと考えております。


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