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順天堂・浦安病院が「高度救命救急センター」に指定されました

学校法人 順天堂
順天堂大学医学部附属浦安病院(院長:田中 裕)は、2023年9月1日付で県内2施設目となる「高度救命救急センター」に指定されました。 千葉県内および近隣都県から紹介される重症患者をすべて受入れる救急医療「最後の砦」の使命を果たすため、さらなる救急医療提供体制の整備と診療機能強化に尽力してまいります。


「高度救命救急センター」とは
重篤な救急患者を受け入れる救命救急センターのうち、特に高度な診療機能を有するものとして厚生労働大臣が認めた施設です。重症外傷や、広範囲熱傷、指肢切断、急性中毒等の特殊疾患患者を24時間受け入れることができます。

■高度救命救急センター指定の背景
当院は2005年7月に救命救急センターの指定を受けて以来、東葛南部・北部医療圏を中心とした周辺地域の救急医療需要に応えるため、救急医療提供体制の整備と診療機能の強化に取り組んでまいりました。
厚生労働省が救急医療体制の強化を図る目的で毎年実施している「救命救急センター充実段階評価」では、5年間連続で4段階中最高ランクの「S評価」を取得しています。重症患者や特殊疾患患者を多く受け入れてきた実績やチーム医療を推進する専門性の高いスタッフ、高度な医療設備、機器を有することが評価されてきました。



■高度救命救急センターの治療について
重症外傷および広範囲熱傷の治療
熱傷(やけど)とは、皮膚や粘膜に障害が生じる外傷の1つです。身近に発生するありふれた外傷ではありますが、体表面積の20%を越えるような広範囲で深いやけどの場合は、ショック、敗血症や多臓器不全などの重篤な合併症を引き起こし、命に関わるため、熱傷専門施設での集約的入院治療が必要となります。当院は日本熱傷専門医認定研修施設に指定されており、常勤の熱傷専門医4名を中心として、形成外科、皮膚科、整形外科、リハビリテーション科、栄養科、救急診療科などが連携して、県内外から紹介された広範囲熱傷患者の診療を行っています。
指肢切断の治療
刃物や機械で指、時には手のひらのレベルで指が切断され、血流が途絶した状態を指肢切断と言います。指が切断されるときは、皮膚や骨にとどまらず、指の関節を動かす腱や、指の感覚を司る神経、指に血液を送る動脈、指先から血液を心臓に戻す静脈など重要な組織も切断されてしまうため、微小血管吻合(マイクロサージャリ)を行う必要があります。当院は『手外科センター』および『外傷・再建センター』を擁しており、手外科専門医3 名を含む、常勤医師6 名で指肢切断を含めた神経・血管損傷を伴った重度四肢軟部組織損傷に対応しています。
急性中毒の治療
急性中毒は、人体にとって有毒な物質を過剰に摂取することで、意識障害や呼吸・循環障害をはじめ、様々な臓器障害をきたす病態を言います。当センターで取り扱う急性中毒患者は、いずれも重症度が高く、生命機能を維持するための支持療法、毒物の吸収防止や排出促進、適切な解毒剤の投与などの特殊な高度専門治療を要しています。当院では中毒の種類や摂取量に応じて重症度を見極め、原則入院による治療となり、メンタルクリニックと連携しながら、回復後の心のケアまで行っています。

※治療の詳細は以下よりご確認いただけます
https://www.hosp-urayasu.juntendo.ac.jp/medicalcare/criticalcarecenter/#introduction2

■高度救命救急センター 岡本 健センター長コメント
当センターは、あらゆる重症救急患者を受入れるとともに、より優れた診断治療法を開発する研究体制を整えています。主に救急診療科の専従医により運用されていますが、大学病院の強みを生かし、多様な救急疾患に対し該当領域の専門診療科と連携してチーム医療を展開する「センター化」方式を採用しています。年間1,000人以上の重篤患者の受入れだけでなく、約80名の初期臨床研修医の教育ならびに、あらゆる救急現場で活躍できる「オールラウンドな救急医」育成のため、小児から高齢者まで、内因性・外因性を問わず、年間20,000人以上の軽症・中等症の患者を受け入れています。
高度救命救急センター指定により、千葉県および近隣都県から紹介される重症患者数の増加が予想されますが、すべて受け入れ、救急医療の「最後の砦」として頼りにされるセンターを維持すべく精進してまいります。
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