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新マラリアワクチンの調達にユニセフ合意~1分に1人、5歳未満児の命を奪う感染症防ぐ【プレスリリース】

公益財団法人日本ユニセフ協会

リロングウェの保健センターで、マラリアの予防接種を受ける生後8カ月のアランちゃん。(マラウイ、2023年6月撮影) (C) UNICEF_UNI404862_
【10月12日 ニューヨーク/コペンハーゲン】

ユニセフ(国連児童基金)は本日、世界で2番目となるマラリアワクチン「R21/Matrix-M」の供給確保に合意したと発表しました。マラリアは、今なお5歳未満の子どもの命を1分間に1人の頻度で奪っており、この合意は新しいワクチンへの高い需要に応えるための重要な節目となります。

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Serum Life Sciences社と締結した2024年から2028年までの長期契約は、世界保健機関(WHO)によるワクチンの事前認証を条件としています。

ユニセフ物資供給部門の部門長、レイラ・パッカラは「毎年50万人近くの子どもがマラリアで命を落としているのは、心が痛むことであり、受け入れがたいことです。今回の合意は、この致命的な病気からより多くの子どもを守るための非常に重要な一歩です」と、述べています。

病院の小児科病棟で入院している赤ちゃんのベッドに、マラリア感染を予防するため蚊帳をかける母親。(ウガンダ、2023年4月撮影) (C) UNICEF_UN0832246_Wamala
この4年間の契約により、ユニセフはR21/Matrix-Mワクチンの配布を2024年半ばに開始し、同時期に予防接種を実施し始める予定です。これは、マラリアワクチンを普及するというユニセフの取り組みを拡充するもので、革新的な最初のマラリアワクチン「RTS,S」を補完するものです。RTS,Sの配布は2023年後半に開始される予定です。

35年にわたる研究開発の成果であるR21/Matrix-MとRTS,Sの両マラリアワクチンは、寄生虫性疾患に対して初めて開発されたワクチンです。どちらも、世界的に最も致死率が高く、アフリカで最も流行しているマラリアの原虫である熱帯熱マラリア原虫に作用します。これらのワクチンは、マラリアとの闘いにおける非常に重要な手段のひとつとなります。

ユニセフは、ワクチンの単独の購入者としては世界最大で、約100カ国に代わり、子どもへの定期予防接種と感染拡大対策用に年間20億回分以上のワクチンを調達しています。今回のR21/Matrix-Mマラリアワクチンの調達は、マラリアワクチンの世界的な供給を促進し、子どもとその家族へのワクチンの公平な提供を加速する一助となります。

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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/
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