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ウェルナス、ナスの血圧改善・抗ストレスに関する特許が実施可能に

株式会社ウェルナス



「食」で未来の健康社会実現を目指す株式会社ウェルナス(所在地:東京都杉並区 / 代表取締役社長:小山正浩、以下、ウェルナス)は、野菜の「ナス」に多量に含まれる「コリンエステル※1」の研究を行っている信州大学発スタートアップです。2023年10月6日、ナス由来コリンエステルを有効成分とする血圧降下および抗ストレスのための食品およびその製造方法に関する国内出願特許が特許登録されました(特許第7362098号※2)。ウェルナスは、特許権利者(出願人)である信州大学から再実施権付通常独占実施権のライセンスを受け、ナスを原料とした血圧改善や抗ストレスサプリメントの事業を行う予定です。
ウェルナスは、信州大学が研究代表を務めた農林水産省:革新的技術開発・緊急展開事業(うち経営体強化プロジェクト)「新規機能性成分によるナス高付加価値化のための機能性表示食品開発」(2017年4月~2020年3月、研究代表者:信州大学学術研究院農学系・中村浩蔵准教授、以下、ナス高機能化プロジェクト)と信州大学との共同研究成果の社会還元のために、2020年よりナスサプリメントの製造・販売を開始、同年に機能性野菜としてのナスの認知度向上のために「機能性野菜ナスコンソーシアム」を設立し代表機関を務め、「機能性野菜ナス」の普及と社会実装に取り組んでいます。
 今回の特許実施権の取得を足掛かりとして、ナス由来コリンエステルを関与成分とする機能性食品についての研究・開発を重ね、より多くの方の健康実現に寄与できる商品の製造・販売を展開して参ります。


■ウェルナスのコリンエステル研究
 優れた抗高血圧作用をもつ新規な食品機能性成分として信州大学の研究により発見されたコリンエステルは、ナスに他の野菜の3,000倍以上含まれることが明らかとなっています。コリンエステルは体内に吸収されずに自律神経活動を調整することで、過剰に興奮した交感神経活動を抑制、交感神経由来の昇圧物質レベルを低下させますが、このメカニズムが機能性の発現に寄与していると考えられています。ウェルナスが協力機関として参加したナス高機能化プロジェクト※3における臨床試験で、コリンエステルを含むナスの経口摂取が、ストレスを感じている血圧が高めの人の血圧および心理状態を改善することが実証されました。


■コリンエステルを含む血圧降下用および抗ストレス用食品の特許登録
 ナス由来コリンエステルを含む血圧降下用および抗ストレス用の食品およびその製造方法に特許性が認められ、日本で特許登録されました。本特許の対象は、コリンエステルを含有する食用植物の乾燥粉末を含む食品です。既に締結している仮契約に基づき、信州大学と正式に再実施権付通常独占実施権契約を締結することで、ウェルナスの血圧降下用および抗ストレス用のナス乾燥粉末を原料としたナスサプリメントの製造・販売事業の独占的な実施が可能になります。本特許は、PCT出願(Patent Cooperation Treatyに基づく国際特許出願、国際公開番号WO/2018/070545※4)に基づく国内移行出願によるものです。本PCT出願に基づく国外移行出願も行っており、外国特許取得も期待されます。

発明の名称 :経口摂取用コリンエステル含有組成物
登録番号  :特許第7362098号 ※2
登録日   :2023年10月6日
発明者   :信州大学学術研究院農学系 准教授 中村 浩蔵 (博士・工学)
出願人   :信州大学
出願日   :2017年10月16日(PCT出願)
国際公開番号:WO/2018/070545 ※4


■ ナスの経口摂取による血圧、ストレスおよび心理状態改善について
1. 研究の背景と目的
 新規な抗高血圧食品成分であるコリンエステルが、ナスに他の野菜の3,000倍以上豊富に含まれる※5という信州大学における発見に基づいて、ナス由来コリンエステルを含むナスの経口摂取による食品機能性を評価するために臨床試験を実施し、動物試験で作用メカニズム解明を行いました。

2. 研究結果(臨床試験)
 ナス由来コリンエステルを2.3 mg 含有するナス粉末を12 週間継続摂取することで、ストレスを感じている正常高値血圧者およびI度高血圧者の血圧および心理状態が有意に改善することを、プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験で実証し、ヒトにおけるナスの食品機能性を世界で初めて明らかにしました。12 週間の摂取期間中、副作用や問題となる有害事象は認められずナス粉末の安全性も確認されています。対象者全体(正常高値血圧者およびI度高血圧者)において、8週間の摂取で来所時血圧(拡張期)が有意に改善し、この効果は正常高値血圧者で顕著でした(図1)。正常高値血圧者において、12 週間の摂取でTMD (Total Mood Disturbance:総合的な気分状態の指標)得点※6が有意に改善しました(図2)。本研究は国際学術誌Nutrients(2022年インパクトファクター:5.9)に掲載されています。※7本研究はナス高機能化プロジェクト※3で実施されました。


       図1.ナス由来コリンエステルを含むナス粉末の継続摂取による血圧改善効果


       図2.ナス由来コリンエステルを含むナス粉末の継続摂取による気分改善効果

3. 研究結果(動物試験)
 ウェルナスは信州大学との共同研究で、動物実験によりナス由来コリンエステルの作用メカニズムの解明を行ってきました。高血圧を発症し交感神経活動の異常亢進が生じている高血圧自然発症ラット(SHR)へのナスの反復経口投与により、加齢に伴うSHRの血圧上昇と腎交感神経活動が対照群に比べ有意に抑制されました。同時に交感神経系の昇圧物質でありストレス物質としても知られているノルアドレナリンレベルの低下なども確認しています。※8また、SHRにナス由来コリンエステルを単回経口投与した試験では、対照群に対し血圧と交感神経活動が同時に低下すること、経口投与したナス由来コリンエステルは血中濃度が増加しないこと、迷走神経切断やM3ムスカリン性アセチルコリン受容体の阻害剤の共投与によりナス由来コリンエステルの血圧低下作用が消失することを確認しました。※9これらの研究成果から、ナス由来コリンエステルは消化管上のM3ムスカリン性アセチルコリン受容体に作用し、交感神経活動を抑制、ノルアドレナリンなどの昇圧物質の分泌を抑制することで抗高血圧作用を示すと推定しています。この生体作用メカニズムから、ナス由来コリンエステルは、血圧やストレス、心理状態の他、睡眠などの交感神経活動の過剰な亢進が関連する健康課題への効果が期待されます。また、体内に吸収されない特性から、高い安全性を有すると考えられます。

※1:栄養成分であるコリンと短鎖脂肪酸とがエステル結合した物質、短鎖脂肪酸が酢酸であるアセチルコリンは神経伝達物質としてよく知られている
※2:特許第7362098号 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/PU/JP-2018-545093/1FB4A328F82916C8D92C07C73F430E823F0B7C003A291C5D14AEA38AA0840759/10/ja
※3:農林水産省:革新的技術開発・緊急展開事業(うち経営体強化プロジェクト)「新規機能性成分によるナス高付加価値化のための機能性表示食品開発」(2017年4月~2020年3月、研究代表者:信州大学学術研究院農学系・中村浩蔵准教授)
※4:国際公開番号 WO/2018/070545 https://patentscope2.wipo.int/search/ja/WO2018070545
※5:関連文献 https://www.mdpi.com/2304-8158/9/8/1029
※6:気分状態はPOMS-2(Profile of Mood State 2)により実施
※7:関連文献 https://www.mdpi.com/2072-6643/11/11/2797
※8:関連文献 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0308814618317825?via%3Dihub,
※9:関連文献 https://www.mdpi.com/2072-6643/14/4/905

■ 株式会社ウェルナスについて
社名:株式会社ウェルナス
設立:2017年
資本金:3,376万円
代表者:代表取締役 小山 正浩 (博士・農学)
所在地:東京都杉並区高円寺南1-28-5
営業所:長野県諏訪郡下諏訪町東町中807-4
コーポレートサイト:https://wellnas.biz/
ウェルナス サプリメント公式販売ショップ:https://www.wellnas.shop

【本件に関する報道関係者のお問い合わせ先】
株式会社ウェルナス広報事務局 MAIL:info@wellnas.biz TEL:03-6822-3107
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