第5回長期大型研究助成 について
学校法人 順天堂
~BME分野の研究・育成に対して、中谷財団が3億円を助成~
BME※分野における技術開発や技術交流等の促進と人材の育成を目的に幅広い助成事業を展開している公益財団法人 中谷医工計測技振興財団(東京都品川区/代表理事:家次恒、以下「中谷財団」)は、その事業の一つとして、新たな技術・学術、応用分野を開くための基盤を生み出すと共に、グローバルに活躍する若手研究者の育成を目的に、「長期大型研究助成(5年間で最大3億円)」を実施しています。 第5回目として、国内における最高水準の医学・医療を提供する学校法人順天堂 順天堂大学(以下、「順天堂大学」)が採択され、生体システムの全細胞解析技術と医学・医療への応用を目指すイノベーションの拠点となる「中谷生体空間オミクス医療解析拠点(英語名)Nakatani Biomedical Spatialomics Hub」を設立することになりました。 ※BME(Bio Medical Engineering)分野~生命科学と理工学の融合境界領域~
生体システムの全細胞解析技術と医学・医療への応用を目指すイノベーション拠点
「中谷生体空間オミクス医療解析拠点」を設立
難治がん創薬や3次元病理学等の医学・医療のアンメットニーズを解決する革新的な研究を推進
■「中谷生体空間オミクス医療解析拠点」に関して
本研究拠点は、世界最高水準の組織透明化技術・3次元組織全細胞イメージング技術を開発した洲崎悦生教授が中心となり、AI創薬・データサイエンスを専門とする東京医科歯科大学の医学研究者(清水秀幸教授)、デジタル病理学・AI病理学を専門とする長崎大学の病理学研究者(福岡順也教授)らによって構成されます。生体組織・臓器の3次元構造情報を網羅的に解析する独自技術「セルオミクス」を拡張し、生体組織を全細胞解像度で解析する独創的な医工計測技術「Spatialomics」の確立を目指します。この取り組みにより、難治がん創薬や3次元病理学といった、医学・医療のアンメットニーズを解決する革新的な研究を推進します。また、次世代を担う若手研究者や大学院生のキャリア推進をサポートし、世界をリードする高度知的人材の輩出を目指します。
■今回の研究ポイント
世界有数の生体組織・臓器全細胞解析技術の開発と応用を推進する順天堂大学がハブ拠点となり、AI創薬、AI病理学をリードする国内大学等と連携。
「中谷生体空間オミクス医療解析拠点(Nakatani-BSH)」では、生体組織・臓器の3次元空間情報、分子情報を網羅的に収集し解析する「Spatialomics」の実用化と、難治がん創薬、3次元病理学の確立に取り組む。
生体の3次元全細胞解析は、従来の2次元的な評価技術の少なくとも10倍以上の情報量を持ち、医学的アンメットニーズを解決する高感度な医工計測技術の実現が期待できる。
■用語解説
・組織透明化技術:
化学的処理により、固定した生体組織を文字通り透明にする技術。顕微鏡で臓器全体を細胞解像度で丸ごと観察できる。観察にはライトシート顕微鏡と呼ばれる、特殊な顕微鏡が活用される。順天堂大学はライトシート顕微鏡開発と活用を進める国内有数の研究機関である。詳細は以下のプレスリリース等を参照。
https://www.riken.jp/press/2014/20140418_1/
https://www.riken.jp/press/2014/20141107_1/
https://www.riken.jp/press/2017/20170830_1/
https://www.riken.jp/press/2020/20200427_2/index.html
・セルオミクス(cell-omics)、spatialomics:
生体情報の網羅的解析技術(オミクス技術)のうち、細胞の空間的位置や多数の細胞から構成される臓器・組織の3次元構造を対象とした網羅的解析手法をセルオミクスと呼ぶ。順天堂大学は組織透明化技術を活用しセルオミクスを実用化して医学応用を進める世界でも数少ない研究機関の一つである。本拠点ではさらに、組織内の遺伝子やタンパク質を網羅的に解析する他のオミクス技術と組み合わせた統合的な空間オミクス技術であるspatialomicsの実用化を目指す。
■第5回「長期大型研究助成」最大合計:3億円■
洲崎悦生 (すさき えつお/順天堂大学大学院医学研究科生化学・生体システム医科学 主任教授)
2002年九州大学医学部卒業。2006年九州大学大学院医学系学府分子常態医学専攻博士課程単位取得退学。2007年同大学にて博士(医学)を取得。2006年より九州大学生体防御医学研究所分子発現制御学分野 研究員、学術研究員、特任助教。2010年理化学研究所発生・再生科学総合研究センターシステムバイオロジー研究プロジェクト訪問研究員/日本学術振興会特別研究員PD。2011年同研究所基礎科学特別研究員。2013年東京大学大学院医学系研究科機能生物学専攻システムズ薬理学教室助教。2017年同大学講師。2019年同大学准教授。その後、2021年4月より順天堂大学大学院医学研究科生化学・生体システム医科学教授。2021年5月同大学主任教授。
【専攻領域】
生化学、分子生物学、遺伝学、発生工学、薬理学、システム生物学、組織化学、バイオイメージング、老化および老化関連疾患
■公益財団法人 中谷医工計測技術振興財団 概要■
公益財団法人 中谷医工計測技術振興財団は、神戸の臨床検査機器・試薬メーカーであるシスメックス株式会社の創業者・故中谷太郎により1984年(昭和59年)に「中谷電子計測技術振興財団」として設立されました。その意思を継いだ子息の中谷正の遺贈を受け、2012年(平成24年)に大きな事業が行える財団へと生まれ変わり、同年には公益財団法人に移行し、現在の財団名となりました。
当財団は、医工計測技術の広範な発展を推進し、社会および国民生活の質の向上に寄与する事を目指しています。医工計測技術分野における先導的技術開発の助成を中核として技術開発に顕著な業績をあげた研究者への表彰や技術交流への助成等の事業を行っています。また、2014年(平成26年)度以降、若手の人材育成のため、小中高校生を対象とした科学教育振興をはじめ大学生の留学のサポートや大学院生向け奨学金などの助成事業などを実施しています。2023年度の助成総額(予定)は、918,500千円となり、医工計測技術の発展を担う幅広い層へのサポートを実現しています。
名 称:公益財団法人 中谷医工計測技術振興財団
英表記:Nakatani Foundation for Advancement of Measuring Technologies in Biomedical Engineering
設 立:1984年(昭和59年)4月
所在地:〒141-0032 東京都品川区大崎1-2-2
アートヴィレッジ大崎セントラルタワー8F
目的:医工計測技術分野における先導的技術開発、技術の交流等を促進し、また人材を育成することによって、医工計測技術の広汎な発展を推進し、我が国ならびに国際社会の発展及び生活の向上に寄与することを目的とする。
URL:https://www.nakatani-foundation.jp/
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~BME分野の研究・育成に対して、中谷財団が3億円を助成~
BME※分野における技術開発や技術交流等の促進と人材の育成を目的に幅広い助成事業を展開している公益財団法人 中谷医工計測技振興財団(東京都品川区/代表理事:家次恒、以下「中谷財団」)は、その事業の一つとして、新たな技術・学術、応用分野を開くための基盤を生み出すと共に、グローバルに活躍する若手研究者の育成を目的に、「長期大型研究助成(5年間で最大3億円)」を実施しています。 第5回目として、国内における最高水準の医学・医療を提供する学校法人順天堂 順天堂大学(以下、「順天堂大学」)が採択され、生体システムの全細胞解析技術と医学・医療への応用を目指すイノベーションの拠点となる「中谷生体空間オミクス医療解析拠点(英語名)Nakatani Biomedical Spatialomics Hub」を設立することになりました。 ※BME(Bio Medical Engineering)分野~生命科学と理工学の融合境界領域~
生体システムの全細胞解析技術と医学・医療への応用を目指すイノベーション拠点
「中谷生体空間オミクス医療解析拠点」を設立
難治がん創薬や3次元病理学等の医学・医療のアンメットニーズを解決する革新的な研究を推進
■「中谷生体空間オミクス医療解析拠点」に関して
本研究拠点は、世界最高水準の組織透明化技術・3次元組織全細胞イメージング技術を開発した洲崎悦生教授が中心となり、AI創薬・データサイエンスを専門とする東京医科歯科大学の医学研究者(清水秀幸教授)、デジタル病理学・AI病理学を専門とする長崎大学の病理学研究者(福岡順也教授)らによって構成されます。生体組織・臓器の3次元構造情報を網羅的に解析する独自技術「セルオミクス」を拡張し、生体組織を全細胞解像度で解析する独創的な医工計測技術「Spatialomics」の確立を目指します。この取り組みにより、難治がん創薬や3次元病理学といった、医学・医療のアンメットニーズを解決する革新的な研究を推進します。また、次世代を担う若手研究者や大学院生のキャリア推進をサポートし、世界をリードする高度知的人材の輩出を目指します。
■今回の研究ポイント
世界有数の生体組織・臓器全細胞解析技術の開発と応用を推進する順天堂大学がハブ拠点となり、AI創薬、AI病理学をリードする国内大学等と連携。
「中谷生体空間オミクス医療解析拠点(Nakatani-BSH)」では、生体組織・臓器の3次元空間情報、分子情報を網羅的に収集し解析する「Spatialomics」の実用化と、難治がん創薬、3次元病理学の確立に取り組む。
生体の3次元全細胞解析は、従来の2次元的な評価技術の少なくとも10倍以上の情報量を持ち、医学的アンメットニーズを解決する高感度な医工計測技術の実現が期待できる。
■用語解説
・組織透明化技術:
化学的処理により、固定した生体組織を文字通り透明にする技術。顕微鏡で臓器全体を細胞解像度で丸ごと観察できる。観察にはライトシート顕微鏡と呼ばれる、特殊な顕微鏡が活用される。順天堂大学はライトシート顕微鏡開発と活用を進める国内有数の研究機関である。詳細は以下のプレスリリース等を参照。
https://www.riken.jp/press/2014/20140418_1/
https://www.riken.jp/press/2014/20141107_1/
https://www.riken.jp/press/2017/20170830_1/
https://www.riken.jp/press/2020/20200427_2/index.html
・セルオミクス(cell-omics)、spatialomics:
生体情報の網羅的解析技術(オミクス技術)のうち、細胞の空間的位置や多数の細胞から構成される臓器・組織の3次元構造を対象とした網羅的解析手法をセルオミクスと呼ぶ。順天堂大学は組織透明化技術を活用しセルオミクスを実用化して医学応用を進める世界でも数少ない研究機関の一つである。本拠点ではさらに、組織内の遺伝子やタンパク質を網羅的に解析する他のオミクス技術と組み合わせた統合的な空間オミクス技術であるspatialomicsの実用化を目指す。
■第5回「長期大型研究助成」最大合計:3億円■
洲崎悦生 (すさき えつお/順天堂大学大学院医学研究科生化学・生体システム医科学 主任教授)
2002年九州大学医学部卒業。2006年九州大学大学院医学系学府分子常態医学専攻博士課程単位取得退学。2007年同大学にて博士(医学)を取得。2006年より九州大学生体防御医学研究所分子発現制御学分野 研究員、学術研究員、特任助教。2010年理化学研究所発生・再生科学総合研究センターシステムバイオロジー研究プロジェクト訪問研究員/日本学術振興会特別研究員PD。2011年同研究所基礎科学特別研究員。2013年東京大学大学院医学系研究科機能生物学専攻システムズ薬理学教室助教。2017年同大学講師。2019年同大学准教授。その後、2021年4月より順天堂大学大学院医学研究科生化学・生体システム医科学教授。2021年5月同大学主任教授。
【専攻領域】
生化学、分子生物学、遺伝学、発生工学、薬理学、システム生物学、組織化学、バイオイメージング、老化および老化関連疾患
■公益財団法人 中谷医工計測技術振興財団 概要■
公益財団法人 中谷医工計測技術振興財団は、神戸の臨床検査機器・試薬メーカーであるシスメックス株式会社の創業者・故中谷太郎により1984年(昭和59年)に「中谷電子計測技術振興財団」として設立されました。その意思を継いだ子息の中谷正の遺贈を受け、2012年(平成24年)に大きな事業が行える財団へと生まれ変わり、同年には公益財団法人に移行し、現在の財団名となりました。
当財団は、医工計測技術の広範な発展を推進し、社会および国民生活の質の向上に寄与する事を目指しています。医工計測技術分野における先導的技術開発の助成を中核として技術開発に顕著な業績をあげた研究者への表彰や技術交流への助成等の事業を行っています。また、2014年(平成26年)度以降、若手の人材育成のため、小中高校生を対象とした科学教育振興をはじめ大学生の留学のサポートや大学院生向け奨学金などの助成事業などを実施しています。2023年度の助成総額(予定)は、918,500千円となり、医工計測技術の発展を担う幅広い層へのサポートを実現しています。
名 称:公益財団法人 中谷医工計測技術振興財団
英表記:Nakatani Foundation for Advancement of Measuring Technologies in Biomedical Engineering
設 立:1984年(昭和59年)4月
所在地:〒141-0032 東京都品川区大崎1-2-2
アートヴィレッジ大崎セントラルタワー8F
目的:医工計測技術分野における先導的技術開発、技術の交流等を促進し、また人材を育成することによって、医工計測技術の広汎な発展を推進し、我が国ならびに国際社会の発展及び生活の向上に寄与することを目的とする。
URL:https://www.nakatani-foundation.jp/
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(2024/02/13 11:30)
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