認知機能ケアの可能性がある独自の変調を施した「ガンマ波サウンド」を使用した音楽療法セッションを試験的に実施
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 落合陽一、村上泰一郎、以下「PxDT」)は、2024年2月7日(水)に介護老人保健施設「あさひな」にて、近藤瑛佑氏(日本音楽療法学会認定音楽療法士)ご協力のもと、音楽療法プログラムの中にガンマ波サウンドを取り入れた音楽療法セッションを試験的に実施しました。
本研究は、介護老人保健施設「あさひな」、国立大学法人電気通信大学、東京都立産業技術大学院大学と共同で行っており、研究費の一部は茨城県 「令和5年度 研究シーズ製品化支援事業費補助金」の助成を受けております。
目的
認知症予防に一定のエビデンスがあるとされる音楽療法へのガンマ波サウンドの組み合わせについて探索するとともに、更なるガンマ波サウンドの活用領域を検討していきます。
近藤瑛佑氏(日本音楽療法学会認定音楽療法士)のコメント
利用者様の様子は、変調された曲であっても馴染みのある楽曲であったため、歌唱やリズムに崩れる様子は見られなかった。また、音楽療法士が自身の歌唱でフォローしながら実施しているのもポイントであり、慣れた楽曲+ガンマ波サウンドというスタイルであればセッションが可能であると感じた。そもそも音楽療法においては、新しい技術や手法を導入する際に、参加者の反応を注意深く観察し、高齢者のプライドや自尊心に配慮された内容での提供が必要であるが、今回、臨床現場の音楽療法士として、状況に応じて柔軟に対応することの重要性を再認識した。また、音楽療法セッションに新しい興味や期待を持ってもらうことは重要であり、参加者が新しい体験に対して積極的に期待を持つ中で、“場”の設定として、事前説明と期待の構築、参加者の経験や状態を尊重すること、参加後のフィードバックを得ることが必要であると感じた。
介護老人保健施設「あさひな」
日本音楽療法学会認定資格を取得した音楽療法士が認知症予防や生きがいづくりのため、懐かしい歌を皆で歌う事で昔を想起させたり、太鼓などの楽器を使い身体を動かすことで、音楽を楽しみながら脳と身体へ働きかける音楽療法を行っています。
URL:https://www.rouken-asahina.jp/
近藤瑛佑氏のプロフィール
日本音楽療法学会認定音楽療法士。東海大学教養学部芸術学科音楽学課程(音楽療法・古楽器専攻)を卒業。5歳からピアノを始め、12歳からクラシックギターを始める。クラシックギターを増渕利昭氏、ヴィオラ・ダ・ガンバを志水哲雄氏に師事。現在、介護老人保健施設あさひなで音楽療法士として勤務。アクセシブル電子楽器Cymis(サイミス)を用いた共同研究を各大学と行っている。日本音楽療法学会、日本認知症予防学会会員。2022年第18回横浜市介護老人保健施設大会で「電子楽器演奏による新たな可能性」についての研究で優秀演題賞を受賞。2023年17th World Congress of Music Therapyにて学会発表。
【用語解説】
「ガンマ波サウンド」について
「ガンマ波サウンド」は、PxDTと塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役会長兼社長CEO:手代木 功、以下「塩野義製薬」)の2社が開発した、テレビやラジオなど、日常のあらゆる音をリアルタイムに変調することで、生活をしながら認知機能をケアできる可能性がある音です。40Hzの周波数は、ヒトが記憶や推論などの問題解決型の思考をしているときに現れる脳波「ガンマ波」と同じ帯域であり、認知機能障害の特徴の一つとして、脳内で認知機能を発揮するのに必要な脳の特定のリズム活動(ガンマ波)が低下していることなどが報告されています※1。また、40Hz周期の音の呈示によって、マウスの認知機能が改善した研究結果や、ヒトを対象とした臨床試験においても40 Hz周期の音と光を用いて認知機能悪化の抑制や脳萎縮の抑制を示唆する研究結果が得られており、40Hz音は世界的に注目を集めています※2。
一方、これまでの研究で用いられた40Hz音は音声情報などを含めることの出来ない単調なパルス音であり、毎日長い時間聞き続けるには負担が大きく、日常生活の中に取り込みづらい可能性がありました。PxDTと塩野義製薬では、この課題を解決するために、テレビやラジオなどの音をリアルタイムに40Hz周期の音に変調することができるガンマ波変調技術を用いた「ガンマ波サウンド」を共同で開発しています。また、ガンマ波変調技術による40Hz変調音においてもヒト脳内でのガンマ波が惹起されることを確認しています。
「ガンマ波変調技術」について
テレビやラジオなどの音声をリアルタイムに分析し、ナレーションやボーカルなどを出来る限り劣化させずに40Hz音に変調して流すことが出来る技術のことです。PxDTと塩野義製薬が有するノウハウと臨床研究によって生み出された、違和感が少なく、認知症予防・認知機能改善が期待される音を実現する技術です。
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社について
ピクシーダストテクノロジーズは、計算機科学(コンピュータサイエンス)と、音や光などを自在に操る独自の波動制御技術の融合により、コンピュータと非コンピュータが不可分な環境を構築し、言語や現象、アナログとデジタルといった二項対立を循環的に超えていく「デジタルネイチャー」の到来を見据えています。 私たちは、現在、波動制御技術をメカノバイオロジーや視覚・聴覚・触覚への介入・補助をする「パーソナルケア&ダイバーシティ」領域と、メタマテリアル(材質ではなく構造で特性を生み出す技術)やオフィス・工事現場等の課題解決のために適用する「ワークスペース&デジタルトランスフォーメーション」領域の2つの主要な領域に重点を置いて製品を展開しています。 急速に進化していくコンピュータに対して、私たち生物の身体(ハードウェア)の進化は非常に遅く、その差はますます開こうとしています。ピクシーダストテクノロジーズはこの両者の間をうまく調停し、生活に対してよりよい価値を生み出し続けます。
商号 ピクシーダストテクノロジーズ株式会社
ティッカーシンボル PXDT(NASDAQ市場)
会社設立 2017年5月
代表取締役 落合 陽一、村上 泰一郎
所在地 東京都中央区八重洲二丁目2番1号
URL https://pixiedusttech.com/
本件に関するお問い合わせ
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社 広報担当
お問合せ:https://pixiedusttech.com/contact
参考
1. Herrmann, C. S., & Demiralp, T. (2005). Human EEG gamma oscillations in neuropsychiatric disorders. Clinical neurophysiology, 116(12), 2719-2733.
2. Cell. 2019 Apr 4;177(2):256-271.e22.
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ピクシーダストテクノロジーズ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 落合陽一、村上泰一郎、以下「PxDT」)は、2024年2月7日(水)に介護老人保健施設「あさひな」にて、近藤瑛佑氏(日本音楽療法学会認定音楽療法士)ご協力のもと、音楽療法プログラムの中にガンマ波サウンドを取り入れた音楽療法セッションを試験的に実施しました。
本研究は、介護老人保健施設「あさひな」、国立大学法人電気通信大学、東京都立産業技術大学院大学と共同で行っており、研究費の一部は茨城県 「令和5年度 研究シーズ製品化支援事業費補助金」の助成を受けております。
目的
認知症予防に一定のエビデンスがあるとされる音楽療法へのガンマ波サウンドの組み合わせについて探索するとともに、更なるガンマ波サウンドの活用領域を検討していきます。
近藤瑛佑氏(日本音楽療法学会認定音楽療法士)のコメント
利用者様の様子は、変調された曲であっても馴染みのある楽曲であったため、歌唱やリズムに崩れる様子は見られなかった。また、音楽療法士が自身の歌唱でフォローしながら実施しているのもポイントであり、慣れた楽曲+ガンマ波サウンドというスタイルであればセッションが可能であると感じた。そもそも音楽療法においては、新しい技術や手法を導入する際に、参加者の反応を注意深く観察し、高齢者のプライドや自尊心に配慮された内容での提供が必要であるが、今回、臨床現場の音楽療法士として、状況に応じて柔軟に対応することの重要性を再認識した。また、音楽療法セッションに新しい興味や期待を持ってもらうことは重要であり、参加者が新しい体験に対して積極的に期待を持つ中で、“場”の設定として、事前説明と期待の構築、参加者の経験や状態を尊重すること、参加後のフィードバックを得ることが必要であると感じた。
介護老人保健施設「あさひな」
日本音楽療法学会認定資格を取得した音楽療法士が認知症予防や生きがいづくりのため、懐かしい歌を皆で歌う事で昔を想起させたり、太鼓などの楽器を使い身体を動かすことで、音楽を楽しみながら脳と身体へ働きかける音楽療法を行っています。
URL:https://www.rouken-asahina.jp/
近藤瑛佑氏のプロフィール
日本音楽療法学会認定音楽療法士。東海大学教養学部芸術学科音楽学課程(音楽療法・古楽器専攻)を卒業。5歳からピアノを始め、12歳からクラシックギターを始める。クラシックギターを増渕利昭氏、ヴィオラ・ダ・ガンバを志水哲雄氏に師事。現在、介護老人保健施設あさひなで音楽療法士として勤務。アクセシブル電子楽器Cymis(サイミス)を用いた共同研究を各大学と行っている。日本音楽療法学会、日本認知症予防学会会員。2022年第18回横浜市介護老人保健施設大会で「電子楽器演奏による新たな可能性」についての研究で優秀演題賞を受賞。2023年17th World Congress of Music Therapyにて学会発表。
【用語解説】
「ガンマ波サウンド」について
「ガンマ波サウンド」は、PxDTと塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役会長兼社長CEO:手代木 功、以下「塩野義製薬」)の2社が開発した、テレビやラジオなど、日常のあらゆる音をリアルタイムに変調することで、生活をしながら認知機能をケアできる可能性がある音です。40Hzの周波数は、ヒトが記憶や推論などの問題解決型の思考をしているときに現れる脳波「ガンマ波」と同じ帯域であり、認知機能障害の特徴の一つとして、脳内で認知機能を発揮するのに必要な脳の特定のリズム活動(ガンマ波)が低下していることなどが報告されています※1。また、40Hz周期の音の呈示によって、マウスの認知機能が改善した研究結果や、ヒトを対象とした臨床試験においても40 Hz周期の音と光を用いて認知機能悪化の抑制や脳萎縮の抑制を示唆する研究結果が得られており、40Hz音は世界的に注目を集めています※2。
一方、これまでの研究で用いられた40Hz音は音声情報などを含めることの出来ない単調なパルス音であり、毎日長い時間聞き続けるには負担が大きく、日常生活の中に取り込みづらい可能性がありました。PxDTと塩野義製薬では、この課題を解決するために、テレビやラジオなどの音をリアルタイムに40Hz周期の音に変調することができるガンマ波変調技術を用いた「ガンマ波サウンド」を共同で開発しています。また、ガンマ波変調技術による40Hz変調音においてもヒト脳内でのガンマ波が惹起されることを確認しています。
「ガンマ波変調技術」について
テレビやラジオなどの音声をリアルタイムに分析し、ナレーションやボーカルなどを出来る限り劣化させずに40Hz音に変調して流すことが出来る技術のことです。PxDTと塩野義製薬が有するノウハウと臨床研究によって生み出された、違和感が少なく、認知症予防・認知機能改善が期待される音を実現する技術です。
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社について
ピクシーダストテクノロジーズは、計算機科学(コンピュータサイエンス)と、音や光などを自在に操る独自の波動制御技術の融合により、コンピュータと非コンピュータが不可分な環境を構築し、言語や現象、アナログとデジタルといった二項対立を循環的に超えていく「デジタルネイチャー」の到来を見据えています。 私たちは、現在、波動制御技術をメカノバイオロジーや視覚・聴覚・触覚への介入・補助をする「パーソナルケア&ダイバーシティ」領域と、メタマテリアル(材質ではなく構造で特性を生み出す技術)やオフィス・工事現場等の課題解決のために適用する「ワークスペース&デジタルトランスフォーメーション」領域の2つの主要な領域に重点を置いて製品を展開しています。 急速に進化していくコンピュータに対して、私たち生物の身体(ハードウェア)の進化は非常に遅く、その差はますます開こうとしています。ピクシーダストテクノロジーズはこの両者の間をうまく調停し、生活に対してよりよい価値を生み出し続けます。
商号 ピクシーダストテクノロジーズ株式会社
ティッカーシンボル PXDT(NASDAQ市場)
会社設立 2017年5月
代表取締役 落合 陽一、村上 泰一郎
所在地 東京都中央区八重洲二丁目2番1号
URL https://pixiedusttech.com/
本件に関するお問い合わせ
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社 広報担当
お問合せ:https://pixiedusttech.com/contact
参考
1. Herrmann, C. S., & Demiralp, T. (2005). Human EEG gamma oscillations in neuropsychiatric disorders. Clinical neurophysiology, 116(12), 2719-2733.
2. Cell. 2019 Apr 4;177(2):256-271.e22.
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(2024/03/12 11:00)
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