《IBD*患者さんの「就労における現状と課題」実態調査》3人に1人が症状の再燃(悪化)により、「急な欠勤」を経験
ヤンセンファーマ株式会社
自分らしく働くため、「周囲(職場、社会全体)の理解が必要」と約半数の患者さんが回答
ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:關口修平、以下「ヤンセン」)では、炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease : IBD)の患者さんが治療と仕事の両立を図りながら、自分らしく働くことができる社会の実現を目指すため、2019年より「IBDとはたらくプロジェクト」を推進しています。この度、全国のIBD患者さんの就労実態を把握するため、2023年11月、治療をしながらフルタイムで働いている200人を対象に「IBD患者さんの就労における現状と課題」に関する調査を実施し、以下の点が明らかになりました。
*IBD(Inflammatory Bowel Disease):炎症性腸疾患。一般に潰瘍性大腸炎とクローン病のこと。
今回の調査では、就職・転職活動中にIBDを発症していた患者さんのうち、半数以上が「就職・転職活動に苦労した経験がある」と回答し、3人に1人は「体調を崩し、就職・転職が出来なかった」ことが分かりました。そして、症状の再燃(悪化)により、全体の3人に1人が「急な欠勤」を経験したと回答し、中等症以上の患者さんのうち3人に2人が症状の再燃中に、月1回程度またはそれ以上の頻度で、「仕事の約束や会議などをキャンセルまたは変更」していることも明らかになりました。
また治療と仕事の両立については、軽症以下の患者さんの7割以上(74.1%)ができている(「問題なくできている」と「ややできている」の合計)と回答しましたが、中等症以上の患者さんでは約半数(53.1%)にとどまっており、仕事との両立には重症度も影響することが浮き彫りになりました。
そして職場においては、IBDについて職場の誰かに伝えてはいるものの、直属の上司に伝えている人は43.5%と全回答者の半数以下にとどまりました。さらに、自分らしく働くために必要なこととして、全回答者の約半数が「周囲(職場・社会)の理解」、約4割が「行政による支援」と回答していました。
これらのことから、IBD患者さんが治療と仕事を両立し、社会で“自分らしく”活躍するためには、治療を継続して症状をコントロールすることに加え、治療を継続できる職場環境の整備や、疾患に対する周囲の理解をさらに促進することの必要性が示唆されました。
ヤンセンはIBD患者さんの「就労における現状と課題」実態調査を2020年より継続して実施しています。その調査結果を公表することで、病気に対する社会の理解促進し、患者さんが疾患を抱えながらも「自分らしくはたらく」ことをもっと当たり前にし、持てる能力を十分に発揮できる環境づくりに尽力してまいります。
【調査結果のサマリー】
■ 半数以上が就職・転職活動に「苦労したり、困ったりした」経験を持つ
就職・転職活動中にIBDを発症していた127人のうち半数以上(55.9%)が、就職・転職活動中に「苦労した・困ったことがあった」と回答しました【図1】。 苦労した点、困ったことで最も多かったのは「就職・転職先に病気のことを伝えるべきか悩んだ(47.9%)」で、次に「体調を崩してしまい、就職・転職活動が出来なかった(32.4%)」でした【図2】。
■ 中等症以上、3人に2人が仕事への影響を経験
全回答者200人のうち、IBDの症状の再燃(悪化)は半数以上(55.0%)が経験しており、この割合は中等症以上の患者さんにおいては8割近く(78.1%)に上ります【図3-a】。 また、症状の再燃(悪化)により、全体の3人に1人が「急な欠勤」を、5人に1人が「仕事のスケジュール変更」を経験していました【図3-b】。さらに、症状の再燃(悪化)中、「月に1回程度またはそれ以上、仕事の約束や会議などをキャンセルまたは予定変更が必要」だった患者さんは全体で34.5%でしたが、中等症以上の患者さんでは3人に2人(64.0%)に上ることがわかりました【図4-b】。
■ 中等症以上では、治療と仕事の両立ができているのは約半数。3人に1人は仕事を諦めたり、仕事をセーブ
軽症以下の患者さんでは、7割以上(74.1%)が治療と仕事の両立ができていると回答しています【図5-c】が、中等症以上では約半数(53.1%)にとどまりました【図5-b】。また中等症以上の34.4%(11/32)が、「他の人と同じように働くことはできないと諦めて」おり、31.2%(10/32)が「病状の悪化や再燃を気にして自分自身でセーブして仕事をしている」ことも分かりました【図5-b】。
■ 8割が病気について職場の誰かに伝えているものの、直属の上司には伝えているのは約4割にとどまる
全回答者の8割がIBDであることを職場の誰かには伝えていましたが、直属の上司に伝えていると回答したのは、43.5%でした【図6】。
■ 望まれる疾患に対する「周囲(職場・社会)の理解」
患者さんが「自分らしく働く」ために必要と感じていることは「周囲(職場、社会全体)の理解(49.0%)」で最も多く、次いで「行政による支援」(39.0%)でした【図8】。
IBD患者さんの「就労における現状と課題」実態調査
《調査結果》
【調査概要】
調査主体:ヤンセンファーマ株式会社
調査期間: 2023年11月8日~11月21日
調査対象者:潰瘍性大腸炎またはクローン病と診断され、薬物治療を受けながら
フルタイムで就労されている20 歳~49 歳の男女
対象者内訳:
方 法:インターネット調査
Q:就職・転職活動を行う上で苦労したり、困ったりしたことがありましたか?
■ 就職・転職活動中にIBDを発症していた127人のうち、55.9%(71/127)の人が「非常に苦労した・困ったことがあった」「やや苦労した・困ったことがあった」と回答。
Q:就職・転職活動での苦労した点、困った点は何ですか?
■ 就職・転職活動中にIBDを発症し、苦労したり困ったりしたことのある71人のうち、47.9%(34/71)が「就職・転職先に病気のことを伝えるべきか悩んだ」と回答。
■ 3人に1人(32.4% 23/71)が「体調を崩してしまい、就職・転職活動が出来なかった」と回答し、23.9%(17/71)が、「病気のことを考えて、希望する業界や職種を諦めた」、「病気のことを伝えたら、採用してもらえなかった」と回答。
■ また71人中、「面接で病気のことを説明しても理解してもらえなかった」と回答した人も22.5%(16/71)おり、IBD患者さんの多くが就職・転職で困難を経験していた。
Q:これまでにIBDの再燃(悪化)の経験がありますか。また、その際、あなたのお仕事にどのような影響がありましたか?
■ 全体のうち半数以上の患者さん(55.0%、110/200)が再燃を経験しており、特に中等症以上では約8割(78.1%、25/32)が経験していると回答【図3-a】。
■ またIBDの再燃により、全体の30.0%(60/200)が「急な欠勤」を経験、また全体の20.0%(40/200)が「仕事のスケジュールを変更」、18.5%(37/200)が「休職」を経験していた【図3-b】。
■ 中等症以上の患者さんでは、「急な欠勤をした」「休職した」人がどちらも4割を超えて(43.8%、14/32)おり、「仕事のスケジュールを変更した」人は3割(31.3%、10/32)に上り、「人事評価が下がった」と回答した人は25.0%(8/32)と、いずれも軽症の患者さんより多かった【図3-b】。
Q:IBDを理由に仕事の約束や会議などをキャンセルまたは予定変更した頻度について教えてください。
■ 「月に1回程度またはそれ以上」、仕事の約束や会議などをキャンセルまたは予定変更したと回答した患者さんは、「再燃していない期間」で13.0%(26/200)だったが、「再燃中」では34.5%(38/110)と21.5%増加していた。
■ 中等症以上の患者さんでは、再燃していない期間中でも40.7%(13/32)の患者さんがIBDを理由に「月に1回程度またはそれ以上、仕事の約束や会議などをキャンセルまたは予定変更した経験があり」、再燃中では64.0%(16/25)に上った。
Q:病気を踏まえた仕事に対するご自身の考えは?
■ 「今のところ、治療と仕事の両立ができている」という項目に対して「あてはまる」「やや当てはまる」と回答した患者さんは、全体では70.0%(140/200)で、軽症以下では74.1%(123/166)だったが、中等症以上では53.1%(17/32)にとどまった。
■ また中等症以上の患者さんでは、「病気のために、他の人と同じように働くことはできないとあきらめている」人が34.4%(11/32)、「病状の悪化/再燃を気にして自分自身でセーブして仕事をしている」人が31.2%(10/32)いた。
Q:現在、あなたは職場などでIBDであることを伝えていますか?
■ 全体のうち80.0%(160/200)の患者さんが、IBDであることを職場などで誰かに伝えていると回答。
■ しかし、直属の上司に伝えていた人は半数以下(43.5% 87/200)であった。
Q:あなたは現在の職場で、自分らしく働くことができていますか?
■ 「自分らしく働くことができている(18.0%、36/200)」もしくは「やや自分らしく働くことができている(39.5%、79/200)」と回答した人は、合計で全体の57.5%(115/200)だったが、中等症以上では43.8%(14/32)にとどまった。
Q:自分らしく働くために、何が必要と考えますか?
■ 自分らしく働くために必要なこととして、全体の約半数(49.0% 98/200)が「周囲(職場、社会全体)の理解」、次いで「行政による支援」(39.0% 78/200)と回答した。
IBD(Inflammatory Bowel Disease:炎症性腸疾患)とは
IBD (Inflammatory Bowel Disease:炎症性腸疾患)は、主にクローン病と潰瘍性大腸炎を指し、未だに原因が特定されていない国の指定難病です。小腸や大腸の粘膜に慢性の炎症を引き起こし、長期に渡って再燃と寛解を繰り返します。患者数は世界規模で増加傾向にあり、日本には約29万人(クローン病:約7万人、潰瘍性大腸炎:約22万人)いるとされています1。発症年齢のピークは、10代後半から30代前半2で、長期にわたり再燃と寛解を繰り返すため、治療と仕事の両立が課題の1つとなっています。
ヤンセンについて
ヤンセンが目指すのは、病が過去のものになる未来をつくることです。
治療が困難な病を過去のものとするために、科学の力で病に打ち克ち、画期的な発想力で多くの人々に薬を届け、真心を持って癒し、希望をお届けします。私たちは循環器疾患、代謝・網膜疾患、免疫疾患、感染症・ワクチン、精神・神経疾患、がん、肺高血圧症の分野で貢献ができると考え、注力しています。
ヤンセンに関する詳しい情報はwww.janssen.com/japan/をご覧ください。
www.facebook.com/JanssenJapan/をフォローしてください。
ヤンセンファーマ株式会社は、ジョンソン・エンド・ジョンソンの医薬品部門であるヤンセン ファーマグループの一員です。
参考文献
1.厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業難治性炎症性腸管障害に関する調査研究2016
2. 日本消化器病学会の炎症性腸疾患(IBD)診療ガイドライン2020(改訂第2版)より
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自分らしく働くため、「周囲(職場、社会全体)の理解が必要」と約半数の患者さんが回答
ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:關口修平、以下「ヤンセン」)では、炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease : IBD)の患者さんが治療と仕事の両立を図りながら、自分らしく働くことができる社会の実現を目指すため、2019年より「IBDとはたらくプロジェクト」を推進しています。この度、全国のIBD患者さんの就労実態を把握するため、2023年11月、治療をしながらフルタイムで働いている200人を対象に「IBD患者さんの就労における現状と課題」に関する調査を実施し、以下の点が明らかになりました。
*IBD(Inflammatory Bowel Disease):炎症性腸疾患。一般に潰瘍性大腸炎とクローン病のこと。
今回の調査では、就職・転職活動中にIBDを発症していた患者さんのうち、半数以上が「就職・転職活動に苦労した経験がある」と回答し、3人に1人は「体調を崩し、就職・転職が出来なかった」ことが分かりました。そして、症状の再燃(悪化)により、全体の3人に1人が「急な欠勤」を経験したと回答し、中等症以上の患者さんのうち3人に2人が症状の再燃中に、月1回程度またはそれ以上の頻度で、「仕事の約束や会議などをキャンセルまたは変更」していることも明らかになりました。
また治療と仕事の両立については、軽症以下の患者さんの7割以上(74.1%)ができている(「問題なくできている」と「ややできている」の合計)と回答しましたが、中等症以上の患者さんでは約半数(53.1%)にとどまっており、仕事との両立には重症度も影響することが浮き彫りになりました。
そして職場においては、IBDについて職場の誰かに伝えてはいるものの、直属の上司に伝えている人は43.5%と全回答者の半数以下にとどまりました。さらに、自分らしく働くために必要なこととして、全回答者の約半数が「周囲(職場・社会)の理解」、約4割が「行政による支援」と回答していました。
これらのことから、IBD患者さんが治療と仕事を両立し、社会で“自分らしく”活躍するためには、治療を継続して症状をコントロールすることに加え、治療を継続できる職場環境の整備や、疾患に対する周囲の理解をさらに促進することの必要性が示唆されました。
ヤンセンはIBD患者さんの「就労における現状と課題」実態調査を2020年より継続して実施しています。その調査結果を公表することで、病気に対する社会の理解促進し、患者さんが疾患を抱えながらも「自分らしくはたらく」ことをもっと当たり前にし、持てる能力を十分に発揮できる環境づくりに尽力してまいります。
【調査結果のサマリー】
■ 半数以上が就職・転職活動に「苦労したり、困ったりした」経験を持つ
就職・転職活動中にIBDを発症していた127人のうち半数以上(55.9%)が、就職・転職活動中に「苦労した・困ったことがあった」と回答しました【図1】。 苦労した点、困ったことで最も多かったのは「就職・転職先に病気のことを伝えるべきか悩んだ(47.9%)」で、次に「体調を崩してしまい、就職・転職活動が出来なかった(32.4%)」でした【図2】。
■ 中等症以上、3人に2人が仕事への影響を経験
全回答者200人のうち、IBDの症状の再燃(悪化)は半数以上(55.0%)が経験しており、この割合は中等症以上の患者さんにおいては8割近く(78.1%)に上ります【図3-a】。 また、症状の再燃(悪化)により、全体の3人に1人が「急な欠勤」を、5人に1人が「仕事のスケジュール変更」を経験していました【図3-b】。さらに、症状の再燃(悪化)中、「月に1回程度またはそれ以上、仕事の約束や会議などをキャンセルまたは予定変更が必要」だった患者さんは全体で34.5%でしたが、中等症以上の患者さんでは3人に2人(64.0%)に上ることがわかりました【図4-b】。
■ 中等症以上では、治療と仕事の両立ができているのは約半数。3人に1人は仕事を諦めたり、仕事をセーブ
軽症以下の患者さんでは、7割以上(74.1%)が治療と仕事の両立ができていると回答しています【図5-c】が、中等症以上では約半数(53.1%)にとどまりました【図5-b】。また中等症以上の34.4%(11/32)が、「他の人と同じように働くことはできないと諦めて」おり、31.2%(10/32)が「病状の悪化や再燃を気にして自分自身でセーブして仕事をしている」ことも分かりました【図5-b】。
■ 8割が病気について職場の誰かに伝えているものの、直属の上司には伝えているのは約4割にとどまる
全回答者の8割がIBDであることを職場の誰かには伝えていましたが、直属の上司に伝えていると回答したのは、43.5%でした【図6】。
■ 望まれる疾患に対する「周囲(職場・社会)の理解」
患者さんが「自分らしく働く」ために必要と感じていることは「周囲(職場、社会全体)の理解(49.0%)」で最も多く、次いで「行政による支援」(39.0%)でした【図8】。
IBD患者さんの「就労における現状と課題」実態調査
《調査結果》
【調査概要】
調査主体:ヤンセンファーマ株式会社
調査期間: 2023年11月8日~11月21日
調査対象者:潰瘍性大腸炎またはクローン病と診断され、薬物治療を受けながら
フルタイムで就労されている20 歳~49 歳の男女
対象者内訳:
方 法:インターネット調査
Q:就職・転職活動を行う上で苦労したり、困ったりしたことがありましたか?
■ 就職・転職活動中にIBDを発症していた127人のうち、55.9%(71/127)の人が「非常に苦労した・困ったことがあった」「やや苦労した・困ったことがあった」と回答。
Q:就職・転職活動での苦労した点、困った点は何ですか?
■ 就職・転職活動中にIBDを発症し、苦労したり困ったりしたことのある71人のうち、47.9%(34/71)が「就職・転職先に病気のことを伝えるべきか悩んだ」と回答。
■ 3人に1人(32.4% 23/71)が「体調を崩してしまい、就職・転職活動が出来なかった」と回答し、23.9%(17/71)が、「病気のことを考えて、希望する業界や職種を諦めた」、「病気のことを伝えたら、採用してもらえなかった」と回答。
■ また71人中、「面接で病気のことを説明しても理解してもらえなかった」と回答した人も22.5%(16/71)おり、IBD患者さんの多くが就職・転職で困難を経験していた。
Q:これまでにIBDの再燃(悪化)の経験がありますか。また、その際、あなたのお仕事にどのような影響がありましたか?
■ 全体のうち半数以上の患者さん(55.0%、110/200)が再燃を経験しており、特に中等症以上では約8割(78.1%、25/32)が経験していると回答【図3-a】。
■ またIBDの再燃により、全体の30.0%(60/200)が「急な欠勤」を経験、また全体の20.0%(40/200)が「仕事のスケジュールを変更」、18.5%(37/200)が「休職」を経験していた【図3-b】。
■ 中等症以上の患者さんでは、「急な欠勤をした」「休職した」人がどちらも4割を超えて(43.8%、14/32)おり、「仕事のスケジュールを変更した」人は3割(31.3%、10/32)に上り、「人事評価が下がった」と回答した人は25.0%(8/32)と、いずれも軽症の患者さんより多かった【図3-b】。
Q:IBDを理由に仕事の約束や会議などをキャンセルまたは予定変更した頻度について教えてください。
■ 「月に1回程度またはそれ以上」、仕事の約束や会議などをキャンセルまたは予定変更したと回答した患者さんは、「再燃していない期間」で13.0%(26/200)だったが、「再燃中」では34.5%(38/110)と21.5%増加していた。
■ 中等症以上の患者さんでは、再燃していない期間中でも40.7%(13/32)の患者さんがIBDを理由に「月に1回程度またはそれ以上、仕事の約束や会議などをキャンセルまたは予定変更した経験があり」、再燃中では64.0%(16/25)に上った。
Q:病気を踏まえた仕事に対するご自身の考えは?
■ 「今のところ、治療と仕事の両立ができている」という項目に対して「あてはまる」「やや当てはまる」と回答した患者さんは、全体では70.0%(140/200)で、軽症以下では74.1%(123/166)だったが、中等症以上では53.1%(17/32)にとどまった。
■ また中等症以上の患者さんでは、「病気のために、他の人と同じように働くことはできないとあきらめている」人が34.4%(11/32)、「病状の悪化/再燃を気にして自分自身でセーブして仕事をしている」人が31.2%(10/32)いた。
Q:現在、あなたは職場などでIBDであることを伝えていますか?
■ 全体のうち80.0%(160/200)の患者さんが、IBDであることを職場などで誰かに伝えていると回答。
■ しかし、直属の上司に伝えていた人は半数以下(43.5% 87/200)であった。
Q:あなたは現在の職場で、自分らしく働くことができていますか?
■ 「自分らしく働くことができている(18.0%、36/200)」もしくは「やや自分らしく働くことができている(39.5%、79/200)」と回答した人は、合計で全体の57.5%(115/200)だったが、中等症以上では43.8%(14/32)にとどまった。
Q:自分らしく働くために、何が必要と考えますか?
■ 自分らしく働くために必要なこととして、全体の約半数(49.0% 98/200)が「周囲(職場、社会全体)の理解」、次いで「行政による支援」(39.0% 78/200)と回答した。
IBD(Inflammatory Bowel Disease:炎症性腸疾患)とは
IBD (Inflammatory Bowel Disease:炎症性腸疾患)は、主にクローン病と潰瘍性大腸炎を指し、未だに原因が特定されていない国の指定難病です。小腸や大腸の粘膜に慢性の炎症を引き起こし、長期に渡って再燃と寛解を繰り返します。患者数は世界規模で増加傾向にあり、日本には約29万人(クローン病:約7万人、潰瘍性大腸炎:約22万人)いるとされています1。発症年齢のピークは、10代後半から30代前半2で、長期にわたり再燃と寛解を繰り返すため、治療と仕事の両立が課題の1つとなっています。
ヤンセンについて
ヤンセンが目指すのは、病が過去のものになる未来をつくることです。
治療が困難な病を過去のものとするために、科学の力で病に打ち克ち、画期的な発想力で多くの人々に薬を届け、真心を持って癒し、希望をお届けします。私たちは循環器疾患、代謝・網膜疾患、免疫疾患、感染症・ワクチン、精神・神経疾患、がん、肺高血圧症の分野で貢献ができると考え、注力しています。
ヤンセンに関する詳しい情報はwww.janssen.com/japan/をご覧ください。
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ヤンセンファーマ株式会社は、ジョンソン・エンド・ジョンソンの医薬品部門であるヤンセン ファーマグループの一員です。
参考文献
1.厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業難治性炎症性腸管障害に関する調査研究2016
2. 日本消化器病学会の炎症性腸疾患(IBD)診療ガイドライン2020(改訂第2版)より
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(2024/05/14 15:00)
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