日立ハイテクが米国Nabsys社を連結子会社化し、ヒトゲノム解析ソリューション提供により分子診断事業を強化
日立ハイテク
株式会社日立ハイテク(以下、日立ハイテク)は、ヒトゲノムの構造多型*1情報を取得する装置および関連試薬・消耗品などの開発・製造・販売を行うNabsys 2.0 LLC(以下、Nabsys社)を連結子会社化しました。 日立ハイテクは、2019年にNabsys社へ出資し、業務提携を開始しました。両社はヒトゲノムの構造多型解析分野において、疾患の原因究明や診断法の研究に貢献することをめざし、ゲノムマップデータ*2を取得する測定装置の開発や取得したデータの構造多型情報の解析技術の協力を進めてきました。今回、Nabsys社を連結子会社化することでゲノムマップ関連事業の立ち上げを加速し、分子診断事業の強化および日立ハイテクグループが掲げている「がんを恐れることのない社会」をめざしていきます。 *1 構造多型:個人間のゲノムの違いのうち50塩基対以上の長さの変異のこと。構造多型には、挿入や欠失、逆位や転座などがある。 *2 ゲノムマップデータ:ゲノム全体のある特定の塩基配列を検出し、印をつけた(マッピングした)データのこと。
■背景
がんや、臨床的な所見を有しながらもその原因や診断方法を解明できていない未診断疾患の研究においては、ゲノム構造多型の位置を特定・検出するヒトゲノム構造多型解析が求められています。これらを解析する手法として、次世代シーケンサー法(以下、NGS)が挙げられます。しかしながら、NGSでは大規模なゲノム構造多型を検出することは難しく、NGSを補完する技術としてゲノム構造多型解析技術のニーズが高まっています。
日立ハイテクとNabsys社は2019年よりゲノム構造多型解析技術に関する連携を進めています。Nabsys社は、ヒトのゲノムマップデータを取得する独自のElectronic Genome Mapping技術を用いた装置「OhmX」を開発しました。また、日立ハイテクは、「OhmX」で得られたゲノムマップデータをクラウドで解析するサービス「Human Chromosome Explorer(R)(以下、HCE)」を開発し、米国市場に2023年上市しました。ヒトゲノムの構造多型解析ではゲノムデータの取得だけではなく、構造多型の位置の同定が重要であり、「HCE」はそれを可能にします。
※「Human Chromosome Explorer(R)」は日立ハイテクの日本における登録商標です。
■今後の展開
Nabsys社でのゲノムマップデータを取得する測定装置の開発・生産体制を強化するとともに、日立ハイテクのデータ解析技術との掛け合わせにより、がんや未診断疾患の研究を支援するゲノムマップ関連事業をグローバルに展開していきます。
日立ハイテクは、「Innovating Healthcare, Embracing the Future」をヘルスケア事業のパーパスとして掲げ、「診断×治療×デジタル」により、体外診断の高品質・高機能化、放射線治療の低侵襲化など医療全体の最適化を支えるヘルスケア・イノベーションの創生に取り組んでいます。今後も、患者一人ひとりに寄り添った医療の提供をサポートすることで、世界の人々のQoL(Quality of Life)向上に貢献していきます。
■両社トップメッセージ
日立ハイテク常務執行役員 兼 ヘルスケア事業統括本部長 高木 由充
日立ハイテクは、現在、遺伝子検査を軸とした分子診断事業の強化を進めています。Nabsys社の持つゲノムマップ技術と、日立ハイテクの「HCE」を組み合わせ、独自のソリューションを構築し、がんや未診断疾患領域の研究や診断法の開発に貢献することをめざしていきます。また、Nabsys社を連結子会社化することで、両社のもつ人財・知見・技術などを日立ハイテクグループとして最大限に活用し、より強固でスピーディーな運営体制のもと、ゲノムマップ関連事業をグローバルに拡大していきます。
Nabsys社CEO Barrett Bready
日立ハイテクはゲノム解析の分野で長い歴史と成功を収めてきています。テクノロジーを通して一人ひとりに最適なヘルスケアサービスの実現に貢献するという同社のビジョンは、Nabsys社のミッションと良く一致しています。Nabsys社が開発したゲノムマップ技術が、このビジョンの達成に貢献できることを嬉しく思います。
■日立ハイテクについて
日立ハイテクは、医用分析装置、バイオ関連製品、放射線治療システム、半導体製造装置、分析機器、解析装置などの製造・販売に加え、モビリティ、コネクテッド、環境・エネルギーなどの産業分野における高付加価値ソリューションの提供を通して、幅広い事業領域においてグローバルな事業展開を行っています(2024年3月期日立ハイテクグループ連結売上収益は6,704億円)。強みである「見る・測る・分析する」というコア技術をベースに、事業を通してさまざまな社会課題解決および持続可能な社会の実現に貢献していきます。
詳しくは、日立ハイテクのウェブサイト(https://www.hitachi-hightech.com/jp/ja/ )をご覧ください。
■Nabsys社について
ロードアイランド州プロビデンスに拠点を置くNabsys社は、ゲノム解析の進歩に献身的な科学者、エンジニア、その他複数の専門分野にまたがるチームを擁しています。Nabsys社の使命は、正確かつ費用対効果の高いゲノム構造多型解析を可能にすることにより、疾患の理解を進め、診断率を高め、患者のアウトカム*3を改善することをめざしています。
詳しくは、Nabsys社のウェブサイト(https://nabsys.com/ )をご覧ください。
*3 患者のアウトカム(Patient reported outcome):医師による評価ではなく、患者自身による主観的な評価や症状の訴え
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株式会社日立ハイテク(以下、日立ハイテク)は、ヒトゲノムの構造多型*1情報を取得する装置および関連試薬・消耗品などの開発・製造・販売を行うNabsys 2.0 LLC(以下、Nabsys社)を連結子会社化しました。 日立ハイテクは、2019年にNabsys社へ出資し、業務提携を開始しました。両社はヒトゲノムの構造多型解析分野において、疾患の原因究明や診断法の研究に貢献することをめざし、ゲノムマップデータ*2を取得する測定装置の開発や取得したデータの構造多型情報の解析技術の協力を進めてきました。今回、Nabsys社を連結子会社化することでゲノムマップ関連事業の立ち上げを加速し、分子診断事業の強化および日立ハイテクグループが掲げている「がんを恐れることのない社会」をめざしていきます。 *1 構造多型:個人間のゲノムの違いのうち50塩基対以上の長さの変異のこと。構造多型には、挿入や欠失、逆位や転座などがある。 *2 ゲノムマップデータ:ゲノム全体のある特定の塩基配列を検出し、印をつけた(マッピングした)データのこと。
■背景
がんや、臨床的な所見を有しながらもその原因や診断方法を解明できていない未診断疾患の研究においては、ゲノム構造多型の位置を特定・検出するヒトゲノム構造多型解析が求められています。これらを解析する手法として、次世代シーケンサー法(以下、NGS)が挙げられます。しかしながら、NGSでは大規模なゲノム構造多型を検出することは難しく、NGSを補完する技術としてゲノム構造多型解析技術のニーズが高まっています。
日立ハイテクとNabsys社は2019年よりゲノム構造多型解析技術に関する連携を進めています。Nabsys社は、ヒトのゲノムマップデータを取得する独自のElectronic Genome Mapping技術を用いた装置「OhmX」を開発しました。また、日立ハイテクは、「OhmX」で得られたゲノムマップデータをクラウドで解析するサービス「Human Chromosome Explorer(R)(以下、HCE)」を開発し、米国市場に2023年上市しました。ヒトゲノムの構造多型解析ではゲノムデータの取得だけではなく、構造多型の位置の同定が重要であり、「HCE」はそれを可能にします。
※「Human Chromosome Explorer(R)」は日立ハイテクの日本における登録商標です。
■今後の展開
Nabsys社でのゲノムマップデータを取得する測定装置の開発・生産体制を強化するとともに、日立ハイテクのデータ解析技術との掛け合わせにより、がんや未診断疾患の研究を支援するゲノムマップ関連事業をグローバルに展開していきます。
日立ハイテクは、「Innovating Healthcare, Embracing the Future」をヘルスケア事業のパーパスとして掲げ、「診断×治療×デジタル」により、体外診断の高品質・高機能化、放射線治療の低侵襲化など医療全体の最適化を支えるヘルスケア・イノベーションの創生に取り組んでいます。今後も、患者一人ひとりに寄り添った医療の提供をサポートすることで、世界の人々のQoL(Quality of Life)向上に貢献していきます。
■両社トップメッセージ
日立ハイテク常務執行役員 兼 ヘルスケア事業統括本部長 高木 由充
日立ハイテクは、現在、遺伝子検査を軸とした分子診断事業の強化を進めています。Nabsys社の持つゲノムマップ技術と、日立ハイテクの「HCE」を組み合わせ、独自のソリューションを構築し、がんや未診断疾患領域の研究や診断法の開発に貢献することをめざしていきます。また、Nabsys社を連結子会社化することで、両社のもつ人財・知見・技術などを日立ハイテクグループとして最大限に活用し、より強固でスピーディーな運営体制のもと、ゲノムマップ関連事業をグローバルに拡大していきます。
Nabsys社CEO Barrett Bready
日立ハイテクはゲノム解析の分野で長い歴史と成功を収めてきています。テクノロジーを通して一人ひとりに最適なヘルスケアサービスの実現に貢献するという同社のビジョンは、Nabsys社のミッションと良く一致しています。Nabsys社が開発したゲノムマップ技術が、このビジョンの達成に貢献できることを嬉しく思います。
■日立ハイテクについて
日立ハイテクは、医用分析装置、バイオ関連製品、放射線治療システム、半導体製造装置、分析機器、解析装置などの製造・販売に加え、モビリティ、コネクテッド、環境・エネルギーなどの産業分野における高付加価値ソリューションの提供を通して、幅広い事業領域においてグローバルな事業展開を行っています(2024年3月期日立ハイテクグループ連結売上収益は6,704億円)。強みである「見る・測る・分析する」というコア技術をベースに、事業を通してさまざまな社会課題解決および持続可能な社会の実現に貢献していきます。
詳しくは、日立ハイテクのウェブサイト(https://www.hitachi-hightech.com/jp/ja/ )をご覧ください。
■Nabsys社について
ロードアイランド州プロビデンスに拠点を置くNabsys社は、ゲノム解析の進歩に献身的な科学者、エンジニア、その他複数の専門分野にまたがるチームを擁しています。Nabsys社の使命は、正確かつ費用対効果の高いゲノム構造多型解析を可能にすることにより、疾患の理解を進め、診断率を高め、患者のアウトカム*3を改善することをめざしています。
詳しくは、Nabsys社のウェブサイト(https://nabsys.com/ )をご覧ください。
*3 患者のアウトカム(Patient reported outcome):医師による評価ではなく、患者自身による主観的な評価や症状の訴え
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(2024/08/01 12:49)
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