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◆フレイル予防・改善に向けて◆スマートフォンアプリ「バランス日記~10 食品群チェック~」を用いた研究の最終結果を発表!

日清オイリオグループ株式会社
~東京都健康長寿医療センター、女子栄養大学、日清オイリオグループによる共同研究~

 地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター(理事長:鳥羽 研二)、学校法人 香川栄養学園 女子栄
養大学(理事長:香川 明夫)、日清オイリオグループ株式会社(社長:久野 貴久)は、高齢社会における重要な健康課題の一つであるフレイルの予防・改善への貢献を目指し、高齢者への栄養指導における、スマートフォンアプリ「バランス日記~10 食品群チェック~」の有用性と実現可能性を検証する共同研究を2022 年12 月に開始しました。
(開始時のプレスリリース https://www.nisshin-oillio.com/company/news/down2.php?attach_id=1484&uid=8091
 約1 年に及ぶ臨床試験により、アプリを用いた介入プログラム(栄養診断や改善に向けた活動)が無理なく実施でき、同時に食品摂取の多様性スコアやフレイル関連指標の有意な改善を確認し、本成果を第83 回日本公衆衛生学会総会(札幌、2024 年10 月29 日~31 日)および第19 回日本応用老年学会大会(横浜、2024 年11 月9 日~10 日)で発表しました。

【研究の概要】
 埼玉県内の自治体において、65 歳以上の地域住民から参加希望者を募り、スマホアプリ「バランス日記~10 食品群チェック~」への食事記録(毎日)と定期的な健康教室(2 週に1 回)への出席を3 か月間お願いしました。こうした介入内容が無理なく実施できるか、また、介入の結果、食品摂取多様性スコア(DVS)やフレイル関連指標が改善するかを調べました。
 参加基準に合致した54 名を無作為に前期介入群(A グループ)と後期介入群(B グループ)の2 群に分け、前期3 か月間はA グループにのみに介入を行い、B グループは待機群つまり対照群とみなしました。

                        図1 研究デザイン

 次の3 か月間(後期)はB グループにのみ同様の介入を行い、この間A グループは何も介入しないフォローアップ期間と位置づけました。それぞれの介入前後での食品摂取多様性スコア(DVS)やフレイル関連指標などの変化を比較しました。

【実施期間】
2022 年12 月~2024 年3 月

【本研究における三者の役割】
・東京都健康長寿医療センター
  健康長寿と食・栄養に関する知見の提供
・女子栄養大学
  アプリを使ったヒト試験の実施
・日清オイリオグループ
  アプリのノウハウおよび取得データの提供



   図2 A およびB グループのDVS の変化(平均±SD)

【研究方法】
栄養介入の内容:次の2 点を実施
 1. 「バランス日記~10 食品群チェック~」を用いて、毎日10 食品群の摂取の有無を記録
 2. 2 週に1 回開催する「健康教室(栄養指導と軽運動指導)」への参加
介入期間の前後で測定会を実施
 主要評価項目 : 食品摂取多様性スコア(DVS)
 副次的評価項目: フレイルリスクをチェックする指標(CL15)、食品群別および栄養素別摂取量、
 体重、体格指数(BMI)、体組成(除脂肪体重指数、体脂肪量指数)、
 筋力(握力)、下肢機能(5 回椅子立ち座り時間)

【研究成果の概要】
 両グループともアプリ利用の継続性とユーザビリティが高く、健康教室に対しても高い満足度が得られました。さらに、フォロー期間中のA グループでは、8 割以上の対象者がアプリの記録を継続していました。 食品摂取多様性スコア(DVS)においては、両グループの介入後に有意な改善が認められ(図2: A グループ、平均2.1 点上昇 B グループ、平均1.2 点上昇)、フレイル予防の面で望ましい水準であるDVS 7 点以上(一日平均7 食品群以上摂取)の割合も顕著に上昇しました(A グループ: 38.5%→73.1% B グループ: 26.9%→61.5%)。また、下肢機能の指標である5 回椅子立ち座り時間については両グループで有意な改善が認められ、体組成については、フォロー期間を経たA グループでBMI が有意に向上しました。

【結論】
- スマホアプリ「バランス日記~10 食品群チェック~」の使用と定期的な健康教室(栄養指導・軽運 動指導)を組み合わせた介入(介入プログラム)は、食品摂取多様性スコア(DVS)の向上に極めて有効であることが分かりました。
- 体格指数(BMI)や下肢機能でも改善が見られ、フレイル関連指標への効果が実証されました。
- 介入プログラムは、無理なく実施できることが示されました。
- 介入プログラム終了後も、毎日多様な食品を摂取することの意識と実践が継続しました。

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