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「最大11日以上」温度維持! 【ツインカプセラ形態】の製品化で 国際保冷輸送の「温度逸脱リスク」と「輸送コスト」を大幅低減

ツインカプセラ
JAXAベンチャー・ツインカプセラ NEDO事業にて自社の”超”断熱保冷容器の「性能倍増」に成功

 JAXAベンチャー・株式会社ツインカプセラ(本社:茨城県つくば市、代表取締役:宮崎和宏、以下「ツインカプセラ」)は、2023年9月から1年間に亘り実施した、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の2023年度「研究開発型スタートアップの起業・経営人材確保等支援事業/ ディープテック分野での人材発掘・起業家育成事業(以下、NEP)/躍進コースC」の事業を通じ、自社の主力製品である「小型”超”断熱保冷容器」の保冷性能を、国際輸送で求められる1週間以上に倍増する新製品の開発に成功しました。  また、今後、同製品の「小型」かつ「極めて高い保冷性能」という特長を最大限活かし、様々なユースケースに対応する国際保冷輸送の実証実験を実施していく計画です。同容器の事業活用やツインカプセラとの連携に関心を持って頂いた事業者や研究者の方は、是非、下記の問い合わせ先までご連絡ください。(国内輸送向けの「スリム型”超”断熱保冷容器」のご利用受付も継続実施中です)




■ 国際保冷輸送の課題 と 求められる保冷性能
 世界には多くの国際保冷輸送サービスが存在していますが、1本の検体の輸送であっても、十分な保冷性能を確保するために大型の保冷ボックスに大量の保冷剤やドライアイスを入れて輸送されています。そのため、大きく重い貨物となり、利用者が支払う輸送料は非常に高額となっています。また、通関の遅延により温度逸脱が発生してしまう事例もしばしば発生しています。温度逸脱リスクを低減する方法として、中継地点の空港等でドライアイスの補充や保冷剤の交換などを行う手厚いサービスも存在しますが、その分、特に高額となります。
 ツインカプセラがこれまでに実施したエンドユーザへのヒアリングでは、国際保冷輸送では、通関に数日を要することも多く、最低でも1週間以上の保冷性能が欲しいといった声や、検体1本の輸送でも数十万円の輸送費がかかり事業の負担になっているといった声を確認しており、保冷輸送サービス利用者が期待する「確実」しかも「低料金」なサービスは存在しないというのが常識であり、課題ともなっています。


■ NEDO事業(NEP)を通じた性能向上
 ツインカプセラが、昨年(2023年)10月にリリースしたスリム型”超”断熱保冷容器(ベータ版)は、各主要温度帯(37℃、20℃、4℃、-10℃、-20℃、-75℃等)において3日以上の保冷性能を有します。これは、常温宅配便を用いた保冷輸送で日本全国をほぼカバーできる先進的かつ画期的な製品(※1)であり、国内における研究や臨床試験における検体輸送等で利用実績が拡大しつつあります。しかし、海外拠点まで輸送する場合は、より高い保冷性能が求められるため保冷性能が不足していました。上記のような、国際保冷輸送におけるニーズ(温度逸脱なく保冷輸送したい、輸送コストも低減したい)に対応するため、ツインカプセラは、NEP事業において、各主要温度帯での保冷性能を倍増するというチャレンジングな目標を設定して1年間開発を進め、結果、保冷性能7日以上(最大11日以上)という極めて高い保冷性能の実現に成功しました。
(この開発は、弊社創業期より継続しているタイガー魔法瓶株式会社(以下、タイガー魔法瓶)との業務提携の下で実施したものです)
※1 2023年10月5日付プレスリリース:
「再突入カプセル技術活用の「小型・超高性能断熱保冷容器」 β版をリリース/BioJapan 2023に出展」
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000076369.html


■ 性能倍増型”超”断熱保冷容器の外観
今回開発した「性能倍増型”超”断熱保冷容器」の外観は、昨年リリースした「スリム型”超”断熱保冷容器」と同様に「小型」で「細長い形状」が特徴で、「スリム型」より一回り大きいサイズとなっています(体積約1.7L。スリム型は約1.3L)。


超高性能を超えたその実力
一般に、保冷コンテナの保冷性能は、コンテナ内に配置可能な断熱材や保冷剤の量に依存するため、概ねコンテナの体積に比例します。そのため、下図の左上の「小型かつ高性能」の領域の性能を出すことは容易ではありません。この「小型かつ高性能」は、昨年リリースしたスリム型において既に実現していましたが、今回開発した「性能倍増型」では、この特長を更に強化し、図のように、文字どおりほぼ同等のサイズで保冷性能が倍以上となっています。これは、他社の既存の保冷ボックスの性能と比べても極めて高性能であることが分かります。



■ NEDO事業(NEP)最終報告会にて「優秀賞」を受賞
ツインカプセラは、2024年8月27日に開催されたNEDOのNEP 事業の最終成果報告会において、「性能倍増型”超”断熱保冷容器」の開発成果を発表し、「優秀賞」を受賞致しました(下写真:表彰式の様子)。


■ 会社ロゴに込めた断熱保冷容器の完成形「ツインカプセラ形態」


ツインカプセラのロゴは、Twinの「T」Capsulaの「C」を組み合わせた容器の形状になっています。これは、ツインカプセラの技術の源流であるJAXAのHTV搭載小型回収カプセルの断熱保冷容器で採用された真空断熱容器の二重化構造をモチーフにしています。
昨年リリースしたスリム型”超”断熱保冷容器は、国内輸送をターゲットとし、軽量化、および製造コストを抑えるシンプル構造とする観点から、1重構造の形態にて超高性能化を追求した製品でしたが、今回開発した性能倍増型は、その超高性能な断熱保冷容器の外側に、同じく超高性能な真空断熱のアウターシェルを追加した二重構造の設計を適用することで保冷性能を飛躍的に向上させました(冒頭の写真参照)。これは、会社設立時に将来構想として自社のロゴにも描いていた断熱保冷容器の完成形とも言える「ツインカプセラ形態」の製品化を実現したものとなっています。

■ ”超”断熱保冷容器の利用に関心を持って頂いた皆様へ
”超”断熱保冷容器は、これまでにない新しいタイプの製品であり、特に、少量輸送に特化した製品ですので、利用者様の用途にフィットするものであることをしっかりとご確認頂くため、個別に詳細のご案内をさせて頂いております。関心を持って頂いた方は、ご遠慮なく、下記の「問い合わせ先」までご連絡・ご相談頂ければ幸いです。
国内での多施設共同研究等における全国の医療機関からの検体収集時の保冷輸送サービスに関心を持ってい頂いた研究機関・医療機関等の方は、弊社の事業パートナーである検体検査コンサルタント・(株)Coordinate Lab(連絡先:下記参照)までご連絡ください(※2)。

研究等の用途での容器の購入・レンタル等をご希望の研究機関等の方、そして、今回開発した「性能倍増型」をも含め”超”断熱保冷容器に関心を持って頂いた研究者・事業者等の方は、ツインカプセラ(連絡先:下記参照)までご連絡ください(利用目的や課題に応じ、”超”断熱保冷容器を用いたソリューションをご提案させて頂きます)。


※2 (株)Coordinate Labとの検体収集時の保冷輸送サービスに関するプレスリリース(2024年8月8日付):
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000076369.html

■ 関係者のコメント
<株式会社ツインカプセラ 代表取締役/CEO 宮崎和宏>

この度、NEDOの事業を通じて行った挑戦的な取組の成果を公表することができ、大変嬉しく思います。創業時の将来構想でもあった「ツインカプセラ形態」の断熱保冷容器の製品化に成功したことは、弊社事業計画における大きなマイルストーンの達成となります。引き続き、機能追加や運用性改善等、製品の価値を高める取組を進めていく計画ですが、今後は、特に、この前例のない製品とそれにより実現可能となる新たな保冷輸送サービスを社会に普及させる取組にも注力し、弊社ビジョン「再突入カプセルの”超”断熱保冷技術を 地上へ 社会へ」の実現に向け、全力で取り組んで参ります。引き続き、ご支援の程、宜しくお願い致します。最後に、開発をご支援頂いたNEDO、タイガー魔法瓶、その他、弊社事業の推進に関しご支援頂いている全ての関係者の皆様に、この場をお借りして御礼申し上げます。

参考:
株式会社ツインカプセラについて
 ツインカプセラは、「再突入カプセルの“超”断熱保冷技術を 地上へ 社会へ」をスローガンに掲げ、JAXAのHTV搭載小型回収カプセル(※)の断熱保冷容器技術の社会実装を目指すJAXAベンチャーです。小型・超高性能の保冷コンテナの開発・供給により、検体、ワクチン、細胞、医薬品、生体組織等の個別化保冷輸送を可能とし、臨床研究における検体収集、癌等の早期スクリーニング、分散型臨床試験(DCT)、自家細胞の国際往復輸送等、バイオメディカル分野の保冷輸送において、新たなサービスの創出を目指しています。2021年10月から、タイガー魔法瓶株式会社と”超”断熱保冷容器事業に関する業務提携、2024年8月より、株式会社Cooridinate Labと治験・臨床研究の血液検体収集等におけるスリム型”超”断熱保冷容器の活用に関する業務提携を行い、製品開発・事業開発を進めている。

事業紹介動画: https://youtu.be/vIkU9uaXxV0



※HTV搭載小型回収カプセルとは
 JAXAが国際宇宙ステーションから日本独自の物資回収技術を実証するために開発した再突入カプセル。2018年11月に宇宙実験で生成したタンパク質結晶を4℃に維持した状態で回収することに成功。大気圏再突入中も含めた回収までの5.6日間の断熱保冷容器内のサンプルの温度変化は0.3℃と高い断熱保冷性能が実証されており、ツインカプセラはこの技術を継承しています。

関連動画: https://twincapsula.co.jp/news/gift-from-outer-space.html



■ 会社情報
株式会社ツインカプセラ:
会社名 株式会社ツインカプセラ(英文表記:TwinCapsula Inc.)
代表者 代表取締役 宮崎 和宏
設立  2021年3月8日
所在地 茨城県つくば市千現2-1-6
事業  断熱保冷保温容器およびその他熱制御関連機器等の企画、開発、製造、販売、コンサルティング等
その他
・JAXAベンチャー認定事業者(https://aerospacebiz.jaxa.jp/venture/twincapsula/
・茨城県令和3年度次世代技術活用ヒ゛シ゛ネスイノヘ゛ーション創出事業(ヒ゛シ゛ネスプラン実証支援事業)支援対象事業者
・令和3年度および4年度いばらきチャレンジ基金事業(新技術・新製品開発促進事業)採択事業者
・第15回(令和4年度)広沢技術振興財団ものづくり技術助成対象事業者
・「J-TECH STARTUP 2022」認定事業者
・2023年度NEDO助成事業・NEP(躍進コースC)採択事業者、同成果報告会「優秀賞」受賞
・第7回めぶきビジネスアワード「茨城県知事賞」受賞
・ウェブサイト: https://twincapsula.co.jp/
・Facebook: https://www.facebook.com/twincapsula/
・Youtube: https://www.youtube.com/@TwinCapsula_Inc./

■ 問い合わせ先
ツインカプセラ: https://twincapsula.co.jp/contact/contact.html
Coordinate Lab: http://coordinate.co.jp/contact.html
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