創業の原点は娘のため。「卒業できる化粧品を作る」鈴木ハーブ研究所の創業ストーリー
私たち鈴木ハーブ研究所は、“塗るだけのムダ毛ケア”として発売され、15年以上が経つロングセラー「パイナップル豆乳ローション」を始め、肌にやさしい商品を開発、販売しています。
当研究所のコンセプトは「化粧品に頼らない肌をつくる」。使用頻度を減らしたり使わずに済んだりと、いずれは化粧品から「卒業」できる素肌を目指し、商品開発を行っています。
本ストーリーでは、そんな鈴木ハーブ研究所がどのようにして生まれたのか、代表取締役社長の私、鈴木さちよがお話しいたします。
創業の原点は「娘の肌荒れを何とかしたい」という親心
私には2人の子どもがいます。そのうち、2002年生まれの次女は生後5ヶ月ごろから肌荒れがひどく、毎日肌をかきむしっては、泣きじゃくっていました。私は親として「なんとかしてあげたい」という一心で娘を病院に連れていきました。
医師からは「薬で肌がきれいになったら、そのあとは保湿を続けてください」と言われましたが、保湿をしても娘の肌はまた荒れてきてしまいます。それでも「なんとかしなくては」と思い、まず「肌とは何だろう?」「保湿とは何だろう?」という疑問が鈴木ハーブ研究所の原点となりました。
あれこれ保湿ローションを買っては、娘に試していたある日、健康には日頃から関心を持つ夫が「納豆のねばねばの中に、優れた保湿成分が含まれているらしい」という情報を入手し、ワラをもつかむ思いで利用を希望しました。納豆は、私たちの地元である茨城県の代表食材。県の一部地域では離乳食であげることがあるくらい、納豆はなじみのある存在です。
娘の肌に試してみたい私たちは、さっそく動き始めました。まずは、納豆由来の化粧品やケア商品がすでにあるのかどうかを調べましたが、当時そのような商品は見つけられませんでした。手作り化粧品も作りましたが、品質的に安定しません。
そこで、直接原料メーカーにかけあい「納豆に含まれているポリグルタミン酸を分けくれないか」と打診。当時はまだインターネットがそこまで発達していない時代ですから、電話帳や新聞広告で探しながら、夫が何件もの企業に問い合わせをしました。
ようやく原料を分けていただけるメーカーさんに出会い、施策をくりかえし開発しました。濃度の微調整を繰り返しながら、1年ほどで「これは」と思えるものができました。娘に試してみたところ、結果は上々。娘の肌がよくなっていくと、次第にママ友から「分けてほしい」と言われるようになり、一緒に自宅で作ったり分けたりするようになりました。
ただ、これはあくまでも知り合いレベルでの話です。薬機法という法律があるため、知らない方にお渡しすることは叶いません。しかし、肌荒れに悩む方はたくさんいる。そうした方たちにお届けするために製品化し、できる範囲で製造してみようと決意しました。
できる範囲で製品ラベルのデザイン、梱包や発送、問い合わせの対応もすべて自分たちで行い、小さなスタートを切りました。
当時はガラケーを持ち始めたころで、固定電話に掛かってきた電話を携帯に転送し、子育てをしながら9~23時まで対応していましたね。いま振り返ると「よくやっていたな」と思いますが、当時の私にとって、問い合わせをしてきてくれた方と直接お話しし、お悩みを聞くことは、お肌の悩みを軽くして毎日を過ごしてほしいといったことにもつながっていきました。
ムダ毛ケア商品を開発したのは「友達の悩みを解消したかった」から
会社を立ち上げたのと同時期に開発に取り組んだのが、ムダ毛ケアができる豆乳化粧水です。
前職でOLをしていたときの友達が、黒ストッキングから肌色ストッキングに変わる春に、毎年のようにムダ毛ケアの話をしていたことが開発のきっかけでした。
原料メーカーとのやり取りで「納豆の原料である大豆に含まれているイソフラボンには、女性ホルモンに似た働きかけをすることで、ムダ毛ケアの効果があるらしい」と知り、もし開発できたら需要があるのではないかと思ったのです。
一般的な開発方法は、元になる化粧液があり、そこに何らかの有効成分を配合するものなのだそうです。しかし、私たちは「友達のムダ毛の悩みを解消したい」という目的達成のための配合をデータに基づいてつくる必要がありました。
さらに、濃度が濃い分、全体が混ざりづらかったり、品質を安定させるための処方を考えなければならなかったりと苦労もありましたが、原料メーカーと共同開発することで、製品化にこぎつけることができました。
昨今は海外にも発送をしており、スウェーデンに住む方が「娘がムダ毛に悩むあまり、学校に行けなくなってしまった。でも、市販の脱毛ワックス・除毛クリームは肌荒れしてしまい使えない」と注文してくださったことがあります。その後、「肌がきれいになり、学校に行けるようになった」とお手紙をいただきました。こうしたお声の一つひとつが当研究所スタッフ一人ひとりの励みになっています。
さらに、美容や肌を気にされたり、全身脱毛をされたりする男性が増えてきたことを受け、2020年からは男性用の製品も開発。全身のムダ毛ケアや髭剃り後のローションとしてもお使いいただいています。
創業の精神を大切に、これからも悩みを解消できる商品作りを
「娘のために」がすべてのスタートであり、そこから「一人ひとりの笑顔のために」が鈴木ハーブ研究所の創業の精神となりました。社員にも引き継いでもらいたいと考えています。
パッケージデザインや広告デザインを自分たちで考え、梱包や発送を自分たちで行っていた時代の価値観は、今も変わってはいません。一つひとつ丁寧に検品し、梱包発送も社内で行っています。
お電話でいただいたご要望には、なるべくお応えしたいですし、お電話をいただいた方に商品を送るときには、お手紙を書いて同封することも。お悩みのご相談に応じるカウンセラーとしてサービススタッフも内製しており、茨城県にある本社には直接お話しできる実店舗も運営しています。質問もお悩みも、お気軽にお寄せいただけるとうれしいです。
当研究所の商品は、どれも誰かのお悩み、肌トラブルが開発の起点です。トラブルは解消できてこそですから、ずっと同じ量、頻度で使い続けなければならないものは作りたくありません。
冒頭にもお話ししたように「卒業」できる商品を作ることが私たちの目標であり、コンセプトです。そうお話すると「売上は大丈夫なのか」と疑問に思われることがありますが「長年ご愛用のお客様の娘様が結婚し、生まれたお孫様に使いたくて」とご連絡をいただいたことがあります。世代を超えて「子ども」に「孫」にとご紹介いただけることが本当に多いのです。
創業から無我夢中で、あっという間に18年が経ちました。会いにきていただけたり、手紙をくださったり、多くのお客様に支えられてここまで来られたと実感しています。これからも、蓄積してきたノウハウを活かして、さまざまな商品をお届けしていきます。
会社概要
社名:株式会社鈴木ハーブ研究所
代表取締役社長:鈴木さちよ
本社所在地:〒319-1112
茨城県那珂郡東海村村松2461
設立年:2004年9月
従業員数:50人
事業内容:化粧品の研究開発・販売
<鈴木ハーブ研究所について>
鈴木ハーブ研究所は、2004年に「ハーブ&サイエンス」を融合した製品づくりをコンセプトに設立しました。自社にハーブガーデンを持ち、自然の恵みを科学に力で最大限に引き出しています。野菜や果物といった自然の恵みすべてを“ハーブ”ととらえ、安全で肌にやさしく、使って実感できるハーブ化粧品を自社で研究・開発しお届けしています。大豆とアイリス由来のイソフラボンがムダ毛に働きかけることに着目した“シェーバーを使わないムダ毛ケア*1 ”「パイナップル豆乳シリーズ」は累計販売本数523万本(2021年3月末時点)の大ヒット商品に。地元茨城の納豆を使用した「納豆シリーズ」、肌の善玉菌に働きかける「乳酸菌シリーズ」などが代表商品です。また、代表自らハーブや美容の知識を多くの方に知っていただく活動として、著書「私のハーバル手帳」を出版、自社のハーブガーデンを一般のお客様に解放する「オープンガーデン」を開催。ユニークな着眼点とあくなき探求心で、日本国内、海外市場へと日本のモノづくりとハーブの持つ力の素晴らしさを発信し続けます。
※1 ムダ毛ケアとは、ムダ毛処理後の肌を整え、お手入れを楽にすること
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(2022/04/12 11:00)
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