現役看護師が病院&看護職の魅力を発信 埼玉石心会病院

  都築看護師(左)、黒田看護師(右)、埼玉石心会病院(背景)

「8割が仕事を辞めたいと思いながら働いている」(看護師を対象にしたアンケート・医労連)

 日本医療労働組合連合会(医労連)が全国の看護師35,933人を対象としたアンケート(2023年5月11日発表※)において「8割が仕事を辞めたいと思いながら働いている」、さらにその約6割が「人手不足で仕事がきつい」との回答がありました。


 その結果には、新型コロナウイルス感染症の影響があるのではと思い浮かびますが、「5類感染症」に移行された現在でも医療機関では、「コロナ対策」は変わらずに続けられています。

 しかし、どのような状況であっても、医療機関は医療を求める患者さんに応え続ける必要があります。

※日本医労連・全大教・自治労連 「2022 年看護職員の労働実態調査」記者発表資料

http://irouren.or.jp/research/f6a64588fc90e36066dbe8d9989559c53770e353.pd

看護師自ら病院&看護職の魅力を発信

病棟紹介動画を撮影中

 

埼玉石心会病院(さいたませきしんかいびょういん:埼玉県狭山市入間川2丁目37番20号 病院長・石井耕士)は、

  • 断らない医療
  • 患者主体の医療
  • 地域に根ざし、地域に貢献する医療

 の3つを理念に掲げ、年間約10,000件の救急搬送を受け入れており、埼玉西部地区の医療を担っています。

 そして、全職員のうちほぼ半数にあたる562名(2023年4月1日現在)の看護師が、「心まで看る看護」をモットーに日々患者さんと向き合い、看護に取り組んでいます。


 一方で、全国的な看護師不足の波が多分に漏れず届いてしまっています。

 その中、埼玉石心会病院に勤務する2人の看護師が立ち上がりました。

 都築瑠美看護師と黒田夏鈴看護師です。

 2人は先輩や仲間からの推薦を受け、多忙な業務を抱えながらも「看護部広報担当」としての活動を2022年の秋より開始しました。


 YouTubeへの出演、Instagramへの投稿、Webサイト・パンフレット用の写真モデル…院内の仲間たちにも声をかけ、埼玉石心会病院で働く魅力や懸命に勤務をしている姿を発信し、一人でも多くの方に病院や看護職について興味を抱いてもらおうと積極的に情報発信し続けています。

都築看護師&黒田看護師インタビュー

-まずお二人が看護師となったきっかけを教えて頂けますか?

都築看護師

都築:私は人と関わることが好きな性格です。そして、三姉妹の長女のためか人の世話をすることが自然と身につき、将来は、看護師か保育士になりたいと思うようになっていました。最終的には、看護師でしたら色々な年齢層の方と関わることができると考え、看護師を選びました。

黒田看護師


黒田:私は小学6年生の時、道で高齢者の方が倒れているところに遭遇しました。私は何もできない中、通りすがりの看護師さんが助けてくれたのです。その姿に感銘を受け、私も身近な人を助けられるようになりたいと思ったことがきっかけです。


-お二人とも新卒で入職されたと聞きましたが、埼玉石心会病院を選んだ理由をお聞かせください。


都築:私は狭山市から近い土地の出身ながら、当院の存在を知らず、就職活動の中で知りました。通勤距離や給与、福利厚生の条件が合った点。そして、インターンに参加して、病院が綺麗であることが決め手になりました。

黒田:狭山市が地元ですので存在は知っていました。いざ、就職先を探そうとした際、石心会の理念『地域に根ざし、地域に貢献する医療』を知り、それに共鳴できたからです。 

 そして、最初に掲げられている理念『断らない医療』は、医療側が逃げずに立ち向かう姿勢ですので、様々な患者さんと関わり、学びも多いだろうと考えて選びました。


-病棟(外科と内科)によって業務に違いはありますか?

都築:あると思います。私は整形外科病棟で勤務していますが、患者さんの状態や既往歴によって看護の方法や方針が異なりますし、手術が多いので、時間帯によってはナースステーションに寄らず動き回っていることもあります。

 歩けなかった方が治療の結果、歩いて帰る姿を見ると今でも感動しますし、その一部に携われたと思うとやりがいを感じます。

黒田:外科は動き回っているイメージがあります。一方で、私が勤務している内科病棟は、患者さん個人個人のパーソナルな部分がより表れているように思います。入職したばかりの頃は、それに悩みました。

 その結果、こちらの看護を押し通すのではなく、患者さんが辛いと感じている部分を汲み取ろうと考えるようになりました。それを実践するために、苦手な領域の勉強やメンタルについての勉強をし、それが気持ちとしても技術としても自信にも繋がっています。

患者さんに『私は後で良いよ』と言わせてしまうのが申し訳ない。

-実際に看護師不足を感じることはありますか?

都築:あります。患者さんと他愛もない会話もできればと思うのですが、それさえも難しいことがあります。そのような時に仲間がいれば、あれもできたな、これもできたなと感じますし、何より患者さんに『私のことは後で良いよ』と言わせてしまうのが申し訳ないです。

黒田:仲間が多いともちろん心強いです。その一方、仕事に対して、ある種の熱がないと続けられない部分がありますので、そのような仲間が多いと嬉しいです。

都築:今、看護師も働き方が多様化していますし、考え方も十人十色です。埼玉石心会病院は救急を担う病院で忙しい部類に入ると思います。それを理解し、同じ志を持って働けると良いなと思います。

-勤務している方は同世代が多いですか?

黒田:はい。二十代の看護師が多く、男性ナースも勤務しています。

都築:子育てをしながら時短勤務をされているママさんナースもいらっしゃいます。時短勤務の方は敬遠されがちな病院もあると耳にしたことがありますが、埼玉石心会病院では、時短勤務の方がER(救急)でバリバリに働いています。

黒田:病院のすぐ隣に保育室もありますし、寮も近くにあります。育児中の方、近隣でない方でも働きやすい環境が整っていると思います。狭山は良いところですよ。

院外への発信が院内のコミュニケーションの一環に

-広報活動へ推薦された時の状況は?

都築:夜勤明けに、突然、看護管理室へ行くように言われ、そこでInstagramを始めるので担当して欲しいと依頼を受けました。

黒田:私は師長に『黒田さん、インスタできる?』と尋ねられたところから始まりました。フタを開けたら広報活動でしたが『明るいし、向いているだろうからやってみなよ』と誘われました。

埼玉石心会病院 看護部 公式Instagramより/高校生職場体験の一コマ(左)、説明会開催のお知らせを持つ2人(右)


-ご自身が出演する意思はありましたか?

都築:インスタ投稿が当初の目的でしたので、最初はそのつもりはありませんでしたし、まずは『どうして私なのだろう』という疑問の方が大きかったです。

黒田:出演のきっかけは看護部長へのインタビュー動画でした。埼玉石心会病院の看護部を代表する方の言葉を引き出し、公に発信する重要な役割を担って大丈夫だろうかと思いました。

看護部長インタビューの一コマより


都築:事前に台本を頂きましたが日常的に看護部長とお話をする機会はなかったので、インタビューアーとしては、どのような気持ちで尋ねれば良いかと迷う部分もありました。

黒田:今ではやって良かったと思っています。情報を発信することもできましたし、これまでの看護部長へのイメージも変わりました。最初は遠い存在の方かなと想像していましたが、実際はアットホームな方ですし、距離も近くなったように感じています。近々ご飯に行く計画を立てています。


-最初カメラを向けられた時は緊張しましたか?

都築:はい。事前に台本を頂きました。しかし、急にカメラを向けられても女優さんではありませんし、台本を毎日熟読することも難しかったです。そして、撮影の際に『好きなように』と頂いたのでポイントを押さえて黒田さんと掛け合いをしていこうと考えました。

黒田:撮影を始めると思っていたよりも都築さんと波長が合い、お互いにアドリブが多かったのですが役割はこなせたように思います。


-院内から反応はありますか?

都築:先輩から『YouTuberじゃん』といじられます。楽しんでくれているようです。

黒田:『凄いね』や『頑張っているね』と褒めてもらえることがあります。他には、医師を含めて普段接点のない方から声を掛けられるようになりました。

都築:院外に向けているつもりでしたが、院内コミュニケーションの一環にもなっているようです。

黒田:そのおかげで働きやすくなりました。相手が私の顔を知ってくれている場合があり、距離が近づきやすくなったように思います。

見てくれた方が楽しんでもらえるように。

-発信をするにあたって心がけていることはありますか?

黒田:見てくれた方が楽しんでもらえることを心がけています。

都築:多くの方の目に触れ、看護部を代表していることを意識し、興味を持って頂けるようにと考えています。

4C病棟(低侵襲脳神経センター)入口にて

-広報業務を今後も続けられそうですか?

都築:無理に行っているわけではないので、広報業務を辞めたいと思ったことはありませんが、忙しい中に抜けなくてはならないので申し訳ないと思うことがあります。

黒田:看護業務を離れることに対して『良いよ』とは言ってくれますが、悪いなという思いは捨てきれません。

都築:始めた当初よりも私たち自身だけでなく、部署内でも『広報活動』に対して寛容になって来たと言いますか、大切さが分かってきたように感じます。

これからの挑戦と働きやすい環境作り

黒田:挑戦したいことがたくさんあります。

 退職したいわけではないのですが、テーマパークの救護室で勤務するような全く異なる環境も経験したいです。

 好奇心旺盛ですので、何でも吸収し、看護に活かせることができればと考えています。

 いつかは、地域医療である在宅医療や訪問看護に取り組みたいです。


都築:公私ともに充実できるような環境を作っていきたいと考えています。

 その一つとして、産休を取得しても復帰しやすい環境を作りたいです。戻りやすければ、復帰への不安は薄まり、また働きたいと思えます。病院としては貴重な人材を失わずにすみ、お互いに幸運なことだと思います。

 さらに埼玉石心会病院看護部では、退院前・退院後の患者さんのご自宅へ『看護部号』(訪問専用車)を使用して訪問しています。実は、私も広報活動を行うようになってから初めて知りました。

 広報の業務にせっかく関わっていますので、職員にも患者さんにも、そしてこれから一緒に働く仲間にも有益となるように活動をしていきたいです。


 インタビューは1時間に及び、熱い思いを全て届けられないのは残念ですが、これからも医療に取り組みながら、埼玉石心会病院・看護部の顔として、活躍を続ける2人に是非、ご注目ください。




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