医療・医薬・福祉

【国立病院機構 東京病院様】医療に関する情報を丁寧に発信することが、地域の患者さんの助けになる

株式会社メディカルノート
結核療養所からスタートし、呼吸器診療を牽引する存在に

2024年6月末から地域特集を作成させていただき、メディカルノート(以下、MN)をご活用いただいている東京病院にて、今回は同院の院長である松井弘稔先生に、医療機関担当の外谷・大光と広報担当の折田が取材を行いました。

――はじめに貴院の概要や強みのある診療科についてお聞かせください。
当院は清瀬市にあった2つの結核療養所が統合し、1962年に開院いたしました。結核は昭和初期の日本において死亡原因のトップでしたから、豊かな自然が広がるこの地域に複数の療養所がつくられ、それらを再編する形で国立療養所東京病院が誕生したのです。独立行政法人に移行した2004年には病院の建て替え工事も完了し、国立病院機構 東京病院として新たなスタートを切りました。

かつて命に関わる病気であった結核は、治療法の確立や生活水準の向上などによって死亡者数が大きく減少しました。一方で、結核療養所を前身とする当院は今も変わらず呼吸器疾患の診療を強みとしており、各領域を専門にする医師が集結して質の高い医療を行っています。

そうした経緯もあり、現在も呼吸器疾患に幅広く対応しており、結核治療後の呼吸リハビリテーションや合併症管理のほか、肺がん、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、気管支喘息、肺アスペルギルス症などに対する専門的な診療を行っています。呼吸器疾患のある患者さんは、日常生活のさまざまな場面で“息切れ”を自覚されますので、動いても呼吸が苦しくならない方法などをご指導する呼吸リハビリテーションには特に力を入れています。

――呼吸器の病気に対する診療体制について教えてください。
当院では2010年に呼吸器内科と呼吸器外科からなる“呼吸器センター”を開設し、幅広い呼吸器疾患に対応できる体制を整えました。呼吸器センター内には病気の種類に合わせて腫瘍、感染症、びまん性肺疾患、COPD、肺循環喀血、アレルギー性肺疾患の6つのグループがあり、それぞれを専門にする医師が責任者となって専門性の高い医療をご提供しています。

近年の高齢化に伴い、呼吸器センターで担当する患者さんにもご高齢の方が増えてきました。高齢患者さんの中には呼吸器の病気のほかに持病があったり、思わぬ病気が見つかったりすることがあるため、診療科の枠を超えて連携しながら治療を進めることが大事になります。幸い当院は内科系、外科系ともに充実しておりますので、外科と連携して肺がん患者さんの治療にあたり、手術後は再び呼吸器センターにて抗がん薬治療や放射線治療などを実施することが可能です。また、低肺機能患者さんの治療を得意としており、例えば、胃がん手術を予定している患者さんに肺の病気がある場合は、消化器センターと連携して手術を行っております。






正しい情報を正しく発信し、適切な受診行動につなげたい
――MNでは、疾患の情報をまとめた医師監修の疾患記事も作成しています。今回作成させていただいた地域特集は、地域の方が疾患記事を読む際にデバイスの位置情報と連動して、疾患記事内にバナーが掲載される仕組みとなっています。地域の方に病院の思いを届けることができると思いますが、特にどのようなことを発信したいと思われましたか?




一番の目的は、地域の方に、私たちが呼吸器診療を強みとしていることを広く知っていただくことでした。

当院は呼吸器疾患に関して、充実した診療体制を備えていると自負しています。呼吸器を専門とする医師が充実し、医療技術なども高いレベルにあるものの、そのことが地域の方にあまり知られていない現状に課題を感じていました。

近隣にお住まいの方の中には、専門的な治療を求めて遠方の病院まで足を運んでいる方がいらしたり、いくつかの病院に通っていたり場合もあるようです。そうした方々に、地域特集を通して、身近な場所に専門的な診療を受けられる病院があることを知っていただきたいと思いました。また、インターネットなどを通して正しい医療情報をお伝えしたいとも考えていました。

――記事を作成するうえで意識されたポイントは何でしょう?
地域特集では喀血、肺非結核性抗酸菌症、間質性肺疾患、肺アスペルギルス症といった4つの病気にスポットを当てて呼吸器疾患についてまとめたものと、肺がんや大腸がん、胃がんの治療、緩和ケア通院外来についてまとめた、2つの地域特集を作成いただきました。

先ほどもお伝えしましたが、当院を受診する高齢の患者さんの増加もあり、持病や思わぬ病気が見つかるケースも多いため、診療科を超えた連携が重要と考えています。当院では各領域を専門にする医師が集結しているだけでなく、診療科同士で連携することで、患者さんの症状を病院全体で治療できることを、2つの地域特集を通してお伝えしたいと思いました。

特に、2つの地域特集で共通して伝えたかったことは、「患者さんに正しい医療情報を知っていただき、正しい判断で、受診の必要性や受診する医療機関を判断してほしい」ということです。
最近はインターネットの情報をもとにセルフケアをしたり、病院選びの参考にしたりするケースが増えています。一方でネット上には真偽不明な情報があふれており、適切な医療につながることができずにお困りの方が少なくありません。こうした背景を踏まえて、私たちはかねてより正しい情報を発信し、適切な受診行動を促したいと考えていました。

読者に早期の受診を促すため、記事の中では病気の概要や受診の目安を伝えるだけでなく、治療内容などを分かりやす解説することも心がけました。
たとえば結核の場合、2か月も咳が続いているのに病院にかからず、痰などの症状が出て初めて医療機関を受診するといったケースがあります。その場合、ご自身の状態が悪化してしまうのはもちろん、他人に感染させる可能性のある状態を2か月も放置していたことになります。

そのように、病気の発見が遅れることで弊害が生じることもあるので、「ご自分のいつもの状態を把握しておいて、『いつもと違う』と感じたときには積極的に受診していただきたい…」というメッセージを込めたつもりです。




――弊社に関心を寄せてくださった理由や地域特集公開後の反響などを教えてください。
不確かな情報が投稿・拡散されているネット社会において、MNはさまざまな医療機関と連携して正しい情報を発信し続けています。そうした姿勢がサイトの信頼性を高めており、当院の考えにもマッチしていると感じたため、MNと医療情報の発信に取り組むことを決めました。地域特集は、当院のことを地域の方々に知っていただくきっかけになったと思います。


患者さんに正しい医療情報を届け続けたい
――ありがとうございます、今後も精いっぱいお手伝いさせていただきます。最後に、弊社に期待されることがありましたらお聞かせください。
私たちが積極的な受診を呼びかけても、最終的に受診するかどうかを判断するのは読者の方々であることに変わりありません。患者さんには、さまざまな医療機関が正しい医療情報を発信しているMNの記事を見て、情報を手に入れて、正しいタイミングで病院に受診することが当たり前になってほしいです。そのために、我々も正しい医療情報をMNとともに提供し続けたいと思っています。

また、地域特集の内容をパンフレットにもしていただき、連携医療機関にお配りしています。連携医療機関に訪れた患者さんに対してパンフレットをお渡しいただくことで、インターネットだけでなく、当院のことや治療のことについて知っていただく機会を得られていると感じています。

今後も医療情報の発信を一緒に行い、症状に悩む患者さんの助けになれればと考えています。

院長 松井弘稔先生の取材動画はこちら▼
https://app.hr-shorts.com/HMYSJQGMZ/ece2a676-4b24-4948-92d4-929facb530fa




企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
本コーナーの内容に関するお問い合わせ、または掲載についてのお問い合わせは株式会社 PR TIMES ()までご連絡ください。製品、サービスなどに関するお問い合わせは、それぞれの発表企業・団体にご連絡ください。

関連記事(PRTIMES)