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第4回 医院承継のベストタイミングとは
【開業医のためのクリニックM&A】 岡本雄三税理士事務所・MARKコンサルタンツ代表 岡本雄三

 ◇患者を逃さないための切れ目ない引き継ぎ

 M&Aの成功例で共通しているのは、現院長から次期院長へ切れ目なくバトンタッチができていることです。

 そのためには、M&Aを挟んで前後3カ月から1年ぐらい、現院長と次期院長が同じクリニックで働き、情報共有しながら、自然に診療や経営を引き継いでいきます。

 休診することなく、切れ目のない診療を行い、徐々にクリニックの引き継ぎを行うわけです。すると、患者さんも従業員も、違和感なく院長交代を受け入れることができます。

 何より患者さんをつなぎとめるという意味で、非常に大きなポイントとなります。引き継ぎが決まるまで、何カ月もクリニックが休診すると、近隣の他医院を受診してしまい、承継開業のメリットを生かせないこととなります。

 ◇将来性見える時期なら高く売れる

 M&A成功のためのベストタイミングには、「自分にとってのベスト時期」の他に、「承継相手にとってのベスト時期」という要素も関わってきます。

 M&Aは売り手と買い手の両者で成功させるものだからです。相手にとっての譲り受けのベストタイミングは、一言で言えば「求めるクリニックの条件が最も良い時」ということになるでしょう。

 つまり、固定患者さんがたくさんいるクリニックや、これから患者さんが増える可能性のあるクリニックなどは、とても魅力的です。

 将来性のあるクリニックなら、今が買い時という判断になります。

 集患以外にも、従業員の勤務態度やサービスが優れているとか、地域や近隣の医療機関との連携が良いというのも、譲り受けを希望する医師の購買意欲を高めます。

 ベストタイミングを見極めるには、相手が何を求めているのかを意識して、クリニックの価値を高めることが大切です。

 ◇準備不足の廃院、大きな後悔

 私どもは廃院をお手伝いすることもありますが、開業医の方の中には、仕方なく廃院を選んでいるケースが見受けられます。

 自ら進んで廃院したいというよりも、他の手段を検討する時間がなかったり、準備期間が足りなかったりして、結果として廃院以外に選択できなかったのです。

 そして、皆さんが口をそろえて言われるのが、もう少し早く対策を考えておけば良かったという後悔です。

 ベストなM&Aのタイミングを逃さないための客観的な目は、自分の中に持つことも必要ですが、プロの目を借りることもできます。

 クリニックM&Aにたけた専門家の目から見てもらい、ベストのタイミングをアドバイスしてもらえれば、安心ですね。


 岡本 雄三(おかもと・ゆうぞう)

 岡本雄三税理士事務所代表。株式会社MARKコンサルタンツ代表。税理士、行政書士、宅地建物取引士、M&Aシニアエキスパート、経済産業省認定経営革新等支援機関。
 1967年生まれ。91年早稲田大学商学部卒業。98年岡本雄三税理士事務所開設。2000年公益社団法人日本医業経営コンサルタント登録。個人医院の開業、医療法人の設立、税務など、医業コンサルティング業務のほか、一般法人の税務、事業承継、M&A支援、資産税にかかわるコンサルティング業務を手掛ける。「後継ぎがいない会社を圧倒的な高値で売る方法」「開業医のためのクリニックM&A」など著書多数。

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