外出自粛、いつまでもつか
「コロナ疲れ」の恐れ
訪れる人まばらな東京・銀座=4月4日【時事】
◇若年層も危険
海外の感染症に詳しく、日本からの渡航者に対して現地での感染症対策の指導も重ねてきた東京医科大学の濱田篤郎教授(渡航者医学)は「高齢者や持病のある人が重症化しやすいといわれてきたのは確かで、これが若年者の警戒意識を緩めさせたのだろう」と分析する。
その上で、最近の欧州からの報告の中では若者の感染例や重症化、死亡例も出てきている、と指摘する。「これまで若い人は感染しても症状が軽くて周囲に感染を拡大させることが問題、とされてきた。しかし欧州のように若い人自身が重症化する危険があることを知ってもらうことが重要だ」と注意を呼び掛ける。
在外邦人の健康管理に取り組んできた経験から、「外出の自粛などの警戒意識は、一定の時間が過ぎれば緩んでくるのは当然かもしれない。言ってみれば『コロナ疲れ』になる可能性もある」と言う。「濃厚接触につながる行為を避け、手洗いを励行し、毎日自分の体温を測定するなどの健康管理に取り組むことを習慣化するため、とにかく繰り返し啓発していくことが必要だ」と訴える。(喜多宗太郎・鈴木豊)
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(2020/04/05 18:16)