治療・予防

静かに進行する騒音性難聴
日常環境での大音量に注意

 ◇予防が重要

 騒音性難聴の初期症状は聞こえにくさに耳鳴りが伴う。また、人の話し声をヘルツ(周波数)で表すと、500~2000ヘルツくらいになるが、4000ヘルツ付近の高音域が聞こえにくくなる。携帯電話の呼び出し音や目覚まし時計のアラーム音などがこの高音域だ。

 厚生労働省の「騒音障害防止のためのガイドライン」では、音の大きさが85デシベル以上の環境で常時50人以上の労働者を使用する作業所に、半年に1度の定期健康診断での聴力検査を義務付けている。85デシベル未満の騒音でも、その環境が長期に及ぶと難聴になる危険性はあるので、定期的な聴力検査、環境の改善、耳栓の使用などの対応策が求められる。

 症状はゆっくりと進行するため、健康診断などで難聴であることを指摘されるまで気付かないケースが多いという。「早期に気付いて治療を受ければ、ビタミン剤やステロイド剤(副腎皮質ホルモン)の内服で症状はある程度回復します」と中井医師。

 だが、内耳の細胞は壊れると再生しないため、予防が何よりも重要だ。「ヘッドホンやイヤホンなどで日常的に大音量で音楽を聞くことも騒音性難聴の原因になる」と、中井医師は注意を促している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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