子どもの虫歯が明かす貧困や虐待=検診受け、支援制度の積極活用を
◇自治体に相談を
東京都歯科医師会の調査では、虐待によって保護施設に隔離された子どもは、虫歯の罹患(りかん)率が全国平均よりも明らかに高いことが示されている。
虫歯が多いことがそのまま貧困や虐待を意味するわけではないが、渡部教授は「口の中の状態が家庭生活を知る手掛かりになるのは確か。歯科医療はそういった社会の問題に気付く一つのきっかけになります」と話す。
保護者の側も、子どもの初期の虫歯を見逃さず、正しい食生活と歯磨きの習慣を身に付けさせることが大切だ。渡部教授は「学校などでの歯科検診をきちんと受けさせ、虫歯が見つかったら、治療費が払えないことで諦めず、自治体に相談してさまざまな支援制度を積極的に活用してほしい」と呼び掛けている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2017/08/17 10:52)