「木村病」を知っていますか?=青壮年期の男性に多い顔の腫れ
◇治療効果には個人差
治療は薬物療法が第1選択で、「ステロイドが効く患者さんが多いことも、木村病の原因の一つがアレルギーだと考えられている理由です」と吉原医師。ステロイドは副作用の問題から長期服用できないため、抗アレルギー薬や非ステロイド系消炎鎮痛薬も併用するが、ステロイドを減量すると再び腫れることが多い。
ステロイドよりも非ステロイド系消炎鎮痛薬で効果が見込める人もいるため、患者ごとに適切な方法を探しながらコントロールすることが重要となる。また、薬物療法で効果が見込めず、手術で腫れた箇所を切除するケースもある。吉原医師は「がんのような腫瘤ではないため、切除範囲の見極めが難しいですが、患部組織を減量することで再発しないケースもあります」と説明する。
木村病は、耳下腺腫瘍やがんに伴うリンパ節転移との鑑別が必要で、いずれにしても早期受診が大切だ。「決してよくある病気ではありませんが、日本人の名前が付いた病気ですので、耳鼻科の専門医であれば木村病は知っています。できるだけ早く耳鼻科医の診察を受けてください」と吉原医師はアドバイスする。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2017/09/11 12:24)