治療・予防

「木村病」を知っていますか?=青壮年期の男性に多い顔の腫れ

 病気には発見者の名前が付くことがあり、有名なところでは「アルツハイマー型認知症」、国内でも甲状腺に起こる慢性の炎症疾患の「橋本病」などが知られている。日本人の名前が付いた病気にはこの他に幾つかあるが、1948年に木村哲二医師が報告し、その名が付いた「木村病」をご存じだろうか。この病気の第一人者である東都文京病院(東京都文京区)の吉原俊雄医師に聞いた。

 ◇原因はアレルギー?

 木村病は軟部好酸球性肉芽腫症とも呼ばれ、耳の下や裏、頬、額など頭頸(とうけい)部に腫れものができる病気だ。患者は青年期から壮年期の男性に多く、腫れの程度に個人差はあるが、顔と同じくらいの大きさにまで至ることもあり、見た目にもはっきり分かるため、精神的苦痛も大きい。

 日本でも決して多い病気ではないが、「世界的に見ると、患者さんは日本をはじめアジア圏がほとんどで、欧州ではまれな病気」と、吉原医師は説明する。

 木村病は悪性腫瘍ではなく、病気自体が生命に関わるものではないが、はっきりとした原因は分かっていない。

 「血液検査でアレルギー疾患の指標となる抗体が陽性を示す患者さんが多く、腫れた箇所の組織にはアレルギーによって増加する好酸球が集まっています。そのため、アレルギー性鼻炎の原因で知られるハウスダストなどのアレルギーが関与しているとみられます」と吉原医師。ただし、アレルギー患者すべてに発症するものではなく、「他にも何か原因があるとみられますが、まだ分かっていません」という。

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