認知症によって食行動が変化=病気の理解で介護負担も軽減
◇気持ちの切り替えを
状況に応じた行動を計画する前頭葉や側頭葉に障害が起きる前頭側頭葉変性症は食事や味、行動に強いこだわりを示す症状が見られる。「例えば甘いものばかり、同じ物を同じ食器で同じ時間に食べるなどの行動パターンがあります」
「食べない理由が別にあっても『料理がまずい』と拒否されることもあります。家族は認知症による食行動の異常だと受け入れて対応すること、ある意味、諦めも大切です」と四郎丸医師。
糖尿病などの生活習慣病では、先々を見据えて病気の悪化を防ぐために栄養バランスなどを考えるが、「認知症の場合は今を大切に、好きな物を食べてもらえればいい」という。
「それぞれの病気の特徴をよく理解し、家族が気持ちを切り替えることが大切。食事は栄養、カロリーを維持するためだけのものではなく、嗜好(しこう)や五感を使って楽しむ文化だと考えてもらえれば」とアドバイスする。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2017/09/23 09:49)