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知られていない高齢者てんかん=気づかないと死の危険も―久保田有一医師

 

 ◇偏見をなくそう

 高齢者のてんかんは気づきにくいだけに、一緒に生活している家族や介護者の観察が大切になる。久保田医師は「ぼっーとしていたり、口をもぐもぐさせていたりしたら、てんかんを疑ってほしい」とアドバイスする。同時に医療側の問題点も指摘する。それは脳波をきちんと読み、判断できる医師が少ないことだ。さらに、長時間ビデオ脳波モニタリングを行える施設は限られている。人口約3億1000万人の米国には150の専門施設があるのに対して、約1億2000万人の日本は20というのが実情だ。

 こうした問題に加え、久保田医師が憂えるのはてんかんという病気に対する偏見だ。娘がてんかんと診断された母親が、久保田医師の前で泣きだしたことがある。「まさに偏見だ。てんかんは治る病気。従来の抗てんかん薬に比べより効果的な新薬も、治療の選択肢に入った。てんかんは『日陰』から『日なた』に出すべき疾患だ」。久保田医師はこう力を込めた。(編集委員・鈴木豊)

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