経験豊富な専門医に相談を=「性同一性障害」の治療
◇進む理解と受容
現在の法律では、治療によって心身の性別が一致し、2人の精神科医によるGIDの診断書があれば、所定の手続きを踏むことで戸籍の性別を変更することもできる。
患者にとって最大の懸念は「周囲の理解が得られるか」だ。親や親しい人の拒絶だけでなく、学校や職場での差別や偏見にさらされる恐れもあるため、カミングアウトに対する患者の不安や恐怖は計り知れない。
針間院長は「GIDに対する社会の理解が進むにつれて、子どものGIDを認められないという親は年々減少しています。最近は、戸惑いはあっても、受容の姿勢を見せる割合の方が多くなってきています」と指摘する。
親が一緒に来院した場合には「性別が変わっても、あなたのお子さんが全くの別人になるわけではありません。これまでと同じように接してあげてください」とアドバイスし、理解を促すという。
また、「GIDの症状による悩みや心身の不調、性別適合治療などの相談は、経験豊富な専門医にかかることが望ましいです」と話している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
- 1
- 2
(2018/01/13 10:24)