治療・予防

発達促し心身成長 =砂場遊びの効用

 ◇遊んだ後は手洗いを

 さらに年齢が進むと、砂の状態や形状に興味を持ち始め、泥団子作りや容器に入れた砂をひっくり返す型抜きなど、砂に変化を加えた遊びをするようになる。砂に混ぜる水の量を変えるなど、自分なりに試行錯誤を重ねていく。大人には同じようなことの繰り返しに見えても、子どもにとっては科学実験そのもの。また、友達と砂を川や山に見立てたり、ごっこ遊びをしたりするには、想像力や創造性、言葉を使ったコミュニケーションが欠かせないという。
 通常、5歳前後で子どもは砂場への興味を失うが、使う道具の工夫で砂場遊びは続く。例えば、底に穴の開いた大きなバケツやペン型のナイフを用意すると、友達と一緒に大きな砂プリンを作ったり、イメージを共有しながら砂の彫刻を完成させたり、年齢にふさわしい達成感を味わうことができる。
 「まずは保護者自身が砂場遊びを楽しんでください。大人が心から楽しむ姿を見ると、子どもも安心して遊びに集中できます。終わったら手洗いやうがい、砂を払い落とすといった衛生的なことを、きちんと子どもに教えることも大事です」と笠間教授は話している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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