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汚い言葉繰り返す子どもたち
過度な心配は不要

 ▽症状のパターン把握を

 こうしたチックが激しいため食事ができない、勉強ができないといったケースもある。日常生活に支障を来すようなら、薬物療法を含めた積極的な治療が必要になる場合もある。しかし、多くは大人になるまでに消えるか、コントロールできる程度に軽減するという。

 「注意が必要なのは、チックを無理にやめさせようときつく叱ってばかりいると、かえって症状を悪化させてしまいかねないことです」と金生准教授。子どもにチックが生じたら、まず、どんなときに起きているかを観察することが大切だ。緊張したときに起こっているのか、興奮すると起こりやすくなるのかなどの特徴を把握する。チックのパターンが分かれば、先回りして子どもの気持ちを和らげることで症状の悪化を防ぐことができるかもしれない。

 金生准教授は「トゥレット症候群に対処するためには温かい気持ちと、冷静なまなざしの両方が必要です。汚言症があっても子どもの良さを生かそうというポジティブ思考が役立つと思います」と話している。
(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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