煮込み料理で食中毒
加熱しても死なないウエルシュ菌
▽徹底した温度管理を
特に注意が必要なのは料理を作り置きする場合だ。「2日目のカレーはおいしい」とされるが、問題は保存方法。火を止めてから自然に冷まそうとすると、ウエルシュ菌に格好の増殖環境を与えてしまうことになる。
「ウエルシュ菌は増殖が早く、40~50度になると一気に増えます。一度加熱しているため他の菌は死滅して菌同士の生存競争もなく、徐々に冷めていくうちに食中毒を起こすことができる菌量に達してしまうのです」
門間さんは食中毒を防ぐ方法として、菌を殺すのではなく、増やさないための徹底した温度管理の重要性を強調する。作り置きをするなら中途半端な温度にはしないことがカギだ。つまり、ずっと火にかけ続けるか、一気に冷やすかだ。冷蔵庫には保存容器などに小分けにして入れる。再加熱する場合は、電子レンジでは加熱むらが出やすいため、一度鍋に入れてよく混ぜながらしっかり温め直すことが大切だという。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2018/09/30 10:00)