治療・予防

中年以降に増える女性の脱毛症
~治療前の検査が重要(池袋駅前のだ皮膚科 野田真史院長)~

 脱毛症は男性に多いイメージだが、女性でも悩んでいる人は少なくない。女性の場合は、症状や原因が男性とは異なることが多く、治療法も違う。池袋駅前のだ皮膚科(豊島区)の野田真史院長は「内科的な要因が潜んでいることもあるので、治療前にきちんと検査をすることが大切です」と強調する。

髪の悩みがあれば、女性の脱毛症に詳しい皮膚科に相談を

 ▽ゆっくり進行

 女性の場合は男性の脱毛症(AGA)に対してFAGAと表記されることもあったが、現在はFPHL(Female Pattern Hair Loss)と呼ぶのが主流だ。

 FPHLは、40代以降から増加する。更年期以降の女性ホルモン減少が原因と言われていたが、現在では遺伝的要素が強いと考えられている。野田院長は「分け目から始まり全体的に薄くなり、ゆっくりと進行するのが特徴です。当院でも、髪のボリュームが減った、抜け毛が増えたなど、頭髪の悩みで受診する女性は男性と同じくらいで、近年増加傾向にあります」と説明する。

 内科的要因が絡んでいることがあるため、治療前に必ず血液検査を行う。「甲状腺の機能低下や膠原(こうげん)病がないか、婦人科系の病気が原因で男性ホルモンが増えていないか、他には亜鉛の量、貧血梅毒の有無も調べます」

 ▽半年は治療を継続

 治療ではミノキシジルという薬をよく使う。医学的な根拠があり、市販の発毛剤にも含まれている。「塗り薬、飲み薬、注射がありますが、治療は全て自己負担なので医療機関により料金が異なります」

 手軽に使えるのが塗り薬だ。国内には配合1%のミノキシジルがあるが、同院では効果が出やすい5%配合のものを米国から取り寄せている。飲み薬はミノキシジルやスピロノラクトンという薬が処方される。1日1回の服用だが、心疾患があると使用できない。サプリメントに近いパントガールという薬もある。

 注射は2週間~1カ月間隔で、毛髪が薄くなった部分に打つ。同院では1回3万3000円かかる。比較的効果が出やすく、他の治療と併用も可能だ。「治療は最低6カ月継続する必要があります。途中でやめると元に戻ってしまうので、効果が実感できても続けることをお勧めします」

 FPHLは自然に改善しないため「悩んだら女性の脱毛症に詳しい皮膚科に相談してください」と話している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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