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性的マイノリティーの総称には、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クィアまたはクエスチョニングのアルファベットの頭文字を取ったLGBTQがある。一方、国際的には、性的指向と性自認のアルファベットで表現するSOGI(ソジ)が用いられることが多い。
順天堂大学医学部付属順天堂医院(東京都文京区)は、昨年11月に大学病院初のSOGI相談窓口を開設し、性的マイノリティーの人が安心して医療を受けられるよう取り組んでいる。窓口担当の武田裕子大学院教授に聞いた。
LGBTQとは
◇健康格差
SOGIとは、引かれる性的指向(Sexual Orientation)と自分の性別の認識(Gender Identity)の頭文字を組み合わせた言葉。
性的指向と性自認は誰にでもあり、多くは「異性が好きで、心と体の性が一致している」。しかし、そうではないSOGIの人の場合、医療を受ける際の障壁になり、偏見や差別が健康格差をもたらすことがある。
「例えば、性自認と生物学的な性が異なり自分の体に違和感があると、症状があっても向き合うことが難しく、医療機関でどのように対応されるかも不安になります。そのため受診が遅れ、治療が間に合わないこともあります」。また、日本では同性婚が認められていないため、同性パートナーが危篤のときでも、交際相手が医療機関から入室を断られることがあるという。
◇悩みや不安の相談窓口
順天堂医院では、SOGIに悩む患者やそのパートナーを含む家族が、不安を抱えずに受診できる態勢づくりを進めている。
「悩みや不安を軽くする方法を一緒に考えていきます」。相談を受けると、必要であれば院内の診療科を案内したり、他の医療機関や支援団体などを紹介したりする。
窓口は料金無料。事前の予約が必要で、匿名での利用も可能だ。当事者だけでなく、家族からの相談も多いという。「誰もが不安なく医療を受けられる社会に向けて、相談窓口がその一助になればと思います」。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2023/03/18 05:00)
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