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脚の血管がこぶのように浮き出て見える、脚がむくんで夕方に靴がきつくなる、夜中に脚がつるといった症状の出る下肢静脈瘤(りゅう)。NTT東日本関東病院(東京都品川区)皮膚科の久木野竜一医師は「働き者がかかりやすい病気です。患者さんの多くには、立ちっ放しの仕事、出産や育児など、脚に負担のかかる状態を長い間続けてきたという背景があります」と話す。
◇むくみや湿疹、変色
脚の血液は重力に逆らい、静脈を通って心臓へと戻る。このとき、静脈内で血液が逆流しないよう弁が重要な働きをしている。その弁が壊れ、血液が足にたまることで起こるのが下肢静脈瘤だ。
脚の血管がぼこぼこと浮き出る、脚がむくむ、つるなどのほか、ほてり感、湿疹、皮膚の変色といった症状が表れる。10人に1人がかかるとも言われ、中高年の女性に多い。同病院の調査でも、女性患者が男性の約2倍だったという。
原因は、立ち仕事や妊娠・出産経験、肥満など。超音波検査で血流を確認して診断する。コンピューター断層撮影(CT)検査、磁気共鳴画像(MRI)検査を行うこともある。
血管の見た目によって伏在(ふくざい)型、側枝(そくし)型、網目状、クモの巣状―の4タイプに分類できる。「伏在型の下肢静脈瘤があると、それが進行して網目状やクモの巣状が表れることはありますが、クモの巣状が進行して伏在型に至ることはありません」と久木野医師。
(2016/11/28 14:55)
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