静脈瘤〔じょうみゃくりゅう〕
静脈の病気としてもっとも多いのは静脈瘤で、女性に多く、年齢とともに増加傾向にあります。下肢の表面にある静脈が、妊娠などをきっかけとして、心臓への血液の還流がさまたげられるためにひろがり、うねるようになり、特に立位で目立ちます。自覚症状がなければ放置しますが、長く立ち仕事をしたり圧迫すると血液が停滞して痛み、靴下を通してもはれて色の変わっているのが見えて、美容上問題です。炎症をくり返し、一部閉塞も生じて、ひどくなると皮膚が潰瘍になります。
軽い場合は、安静にして下肢を心臓より高くしたり、弾性包帯や弾性靴下を用いて圧迫するなど、静脈血の還流をうながすことですませます。苦痛を伴う場合には、外科的にひろがった静脈を取り除く手術があります。
静脈内に薬剤を注入して、瘤(こぶ)をつぶす治療法(静脈硬化療法)もおこなわれます。
軽い場合は、安静にして下肢を心臓より高くしたり、弾性包帯や弾性靴下を用いて圧迫するなど、静脈血の還流をうながすことですませます。苦痛を伴う場合には、外科的にひろがった静脈を取り除く手術があります。
静脈内に薬剤を注入して、瘤(こぶ)をつぶす治療法(静脈硬化療法)もおこなわれます。
(執筆・監修:自治医科大学内科学講座 教授〔循環器内科学〕 苅尾 七臣)