一流に学ぶ 「女性外来」の先駆者―対馬ルリ子氏
(第10回)
理念共有へ、勉強会でレベルアップ図る
女性医療ブームに危機感も
対馬氏が医師になったばかりの頃、「産婦人科は女性医師には無理」などと言われたが、いまや「女性医師でなければだめ」とまで言われる時代になってきたのだ。
「『先生のおかげで私たち、高く売れるようになりました』と若い女性医師から言われることがあります。そう言ってもらえるのはいいのですが、半日10万円とか極端に高い給料で若い女性医師を集める検診機関があると、地道に力をつけるという意味ではあまり良くないかもしれません」と複雑な思いを吐露する。
女性のための診療を行う場が増えても、質が伴わなければ患者のニーズは満たせない。
「女性外来をきちんとやるには相当な勉強が必要です。新しい知見も出てきます。一人の女性の人生に寄り添って、一番いい方法を一緒に考えるためには専門分野だけでなく、他科の知識も必要です。医師が研さんを積んでいかなければなりません」
(2018/03/29 10:00)
一流に学ぶ 「女性外来」の先駆者―対馬ルリ子氏
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2018/04/12 10:00
(最終回)
女性の健康支援へ、法整備働き掛け
「国全体での仕組みづくり必要」リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)分野で活躍する第一人者の功績をたたえる松本賞を受賞…
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2018/04/05 10:00
(第11回)
荒れた思春期も、同じ医師の道へ
親の苦悩、一貫校も途中離脱対馬ルリ子氏の娘たち 「私が『うちの子なんて中学と高校で、2回も学校を辞めたんですよ』と話すと、子ど…
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2018/03/22 10:00
(第9回)
女性トータルヘルス、紆余曲折経て実現
都内にクリニック開業女性のためのトータルヘルスをやりたいと熱望していたとき、ある法人から「器を用意するからやってみない…